ごあいさつ

羅針盤
01 /01 2018
いつも『フィレンツェガイド日記』をご愛読いただきありがとうございます。
また、ふと『フィレンツェガイド日記』にたどり着いた方、はじめまして。
現地在住の日本人ガイドがフィレンツェを中心としたイタリアの記事を書いております。皆様がイタリアに興味を持っていただける機会となりましたら幸いです。
natale2016-9
イタリアではツーリストガイドは州や県が行うガイド試験に合格して、公認ガイドにならなければなりません。これは地域の正しい歴史や詳しい知識を観光客の皆様にお届けするための制度です。
ライセンスガイドが一緒なら、個人旅行のお客様も限られた時間で効率よく密度の濃い説明を聴きながら観光することができます。素晴らしい美術館も美味しいレストランもショッピングのポイントもお任せください。

ガイド・通訳の依頼はこちらから
フィレンツェ県・ピサ県の公認ガイドが貴方の旅行をサポートします

日記の目次はこちらから
羅針盤2

新着記事は、このひとつ下の日記をご覧ください。
スポンサーサイト

4月の陽光

写真館
04 /27 2017
今日は2017年4月に撮影した写真をご紹介します。

太陽の光が眩しく、サングラスなしで外出するのがきつくなってくるこの時期。
ふと見上げたら、ドゥオーモのクーポラの向こう側から太陽が上がってくるのが見えました。
sole
お花も色とりどりに咲く季節。ホテルのレセプションに飾られる花の種類も豊かです。
westin
ウッフィツィ美術館の窓から裏通りを撮影。日陰がひんやり気持ち良さそう。
strada
最近、メディチ・リッカルディ宮殿の中庭が入場料無しで入れるようになっている模様。
グラッフィーティ(掻き絵装飾)がある洗練された様子は、ゴツゴツとした石組みの建物外観とは対照的です。
cortile
アザレーア(ツツジ)の花盛り。高級店街にも、市庁舎にも、ホテルの入り口も山盛りのツツジが咲き誇っています。
azalea
ピサの斜塔の上空を見上げたら、飛行機雲の斜線が空を区切っていました。
nuvole
ピサにはトスカーナ州最大のガリレオ・ガリレイ空港と空軍基地があります。

イースター祭は雨になることが多いイタリア、今年は快晴でしたが、代わりにイースター祭あとは4月とは思えないひんやりとした気候。この後、急に暑さがやってくるのでしょうか(イタリアには6月の雨期はないので、いきなり夏気候になります)

救済された美

ドゥオーモ地区
04 /26 2017
前回に続き、メディチ・リッカルディ宮殿の中で行われていた展示会の様子をご紹介します。
題名は「Bellezza salvata Firenze 1966-2016( 救済された美 フィレンツェ)」です。
1966年11月4日に起きたフィレンツェ大洪水によって被害を受けた美術品で、修復が終わったものが展示されていました。
2016年12月1日〜3月26日が展示期間でしたが、延長されて4月17日まで。期間ギリギリで見学してきました。

こちらは水没の深さを示す地図です。
bellezza salvata6
一番深く、さらに広域に浸水したのがサンタクローチェ地区だとはっきりわかります。この範囲に国立中央図書館、バルジェッロやヴェルディ劇場、シナゴーグも入っています。

こちらはウッフィツィ美術館にて洪水の被害を受けた作品。
紀元2世紀のアントニウス・ピウス皇帝の妻の胸像です。元はカステッロのコルシーニ宮殿所蔵。
bellezza salvata5

バルジェッロ美術館の臼砲。16世紀の鉄製です。
bellezza slavata4

ドゥオーモ付属美術館より。聖歌隊用の楽譜です。
bellezza salvata2
楽譜は滲んでいますが、細密画の部分は明確に残っています。

考古学博物館より。エトルリア時代の骨壷。蓋の上で食事をしている人々の様子が素朴で微笑ましいです。
bellezza salvata3
エトルリア人はal di là(あの世)に行っても、現世と同じ生活があると信じてました。

こちらはシナゴーグから。
bellezza salvata1
フィレンツェのシナゴーグは1882年にトレヴェス、ファルチーニ、ミケーリの設計によって完成したもので、ユダヤ文化に触れることができる美術館が併設されいます。

こうやってフィレンツェ中心部の様々な場所から運ばれた美術品を見ていくと、50年前の洪水がどれだけ町を危機的状況に陥れたかわかります。中には修復の技術が進化したことによって、ようやく半世紀後に修復された作品もあります。

美術品は作り出すだけではなく、それを保存、修復していくのにも不断の努力が必要なんだな〜と実感しました。

メディチ宮のフィンランド人

enjoyモダンアート
04 /25 2017
今日はメディチリッカルディ宮殿の中庭から入った部屋で行われている小さな展示会をご紹介します。
「Un finlandese alla corte dei Medici メディチ宮のフィンランド人」展(2017年3月23日〜6月4日)
フィンランド独立100周年記念に関連したものです。
piri2
ムラーノ(ヴェネツィア)のマエストロとフィンランドのアーチスト達のガラス作品と絵画作品が90点も展示されています。
テーマは「自然と建築」

絵画とガラス作品が呼応する面白い展示方法です。
piri4
ミケランジェロへのオマージュとして部屋のインスタレーションを行なったのがフィンランドの芸術家Markku Piri、デザイナー、舞台美術家、画家として活躍している人物だそうです。

「噴水」という題名のガラス作品群
piri1

piri3

この展示はフィレンツェから始まり、ローマ、ヴァネツィアを展示場所を移していく予定だとか。

メディチリッカルディ宮殿、最近は中庭まで自由に入れるようになっているらしく、この展示会もチケットが要りませんでした。メディチ本宅の中庭を見学したらついでにいかがですか?

参照 Tra pittura e design le opere di Markku Piri a Firenze

死と再生の神アッティス

シニョーリア広場地区
04 /24 2017
ウッフィツィ美術館最上階の廊下に次のような古代彫刻が設置されています。
attis1
不思議な服装をしています。この服、他の芸術家の作品でも見たことがあるような…?

2世紀頃に彫られたこの作品の名前は「Attis」
アッティス!そういえばバルジェッロ美術館に展示されているドナテッロの作品に同名のものがあるはず。
ドナテッロの作品がこちら。
attis2
ドナテッロの方は「アモル」あるいは「アッティス」となっていますので、テーマが明確ではないのですが、確かに服装が似ています。

もともとアッティスはフリギア(トルコ)の死と再生を司る神です。
次第にギリシャや古代ローマにもアッティス信仰が広まって行ったとか。
アッティスは素晴らしい美しさを持った若い羊飼いでした。キュベレ(小アジアの豊穣と大地の女神)に愛され、純潔の誓いを破った罰に松に変身させられます(正気を失って自ら去勢し、松として蘇るという劇的な展開です)
「衰えも滅びもしないもの」=「常緑樹である松」死と再生の神と呼ばれる所以です。しかし時代、地域によってアッティスの神話は変化が見られます。
アッティスは有翼の男性だったり、ライオンが牽引するキュベレの戦車の御者の姿としても表現されることがあります。

参照 「Uffizi Le sculture antiche」Giunti

伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。