Ferragosto アウグストゥスの休息

イタリアのトリビア
08 /12 2017
8月15日、イタリアでは「Ferragosto フェッラゴスト」という祝日にあたります。
「聖母の被昇天」の祝日でもあるフェッラゴスト、この言葉にはどのような意味があるのでしょうか?

フェッラゴストの伝統は古代ローマから続くもの。
Feriae Augusti(アウグストゥスの休息)という言葉に由来しています。

古代ローマでは8月にすでに
Vinalia rustica
Nemoralia
Consualia
などの祝日が存在し、休息と祭りの時期とされていました。
特にConsualiaは、大地と豊穣の神Consoに捧げられた祭りです。
古代のフェッラゴストはこれらの祝日をつなぎ休息のシーズンを形成していたのです。またアウグストゥス帝の名前をつけることによって政治的な意味合いも持っていました。

この祭りの時期に馬やロバといった動物のレースが行われていましたが、これが今日まで「被昇天のパーリオ」として受け継がれ各地で開催されています、有名どころでは「シエナのパーリオ」というカンポ広場の競馬がありますね。

フェッラゴストは古代には8月1日に祝われていましたが、カトリック教会により「聖母被昇天」の祝日に合わせるために8月15日に移動させられました。

2017年のフェッラゴスト、フィレンツェではウッフィツィ美術館やアカデミア美術館、ボーボリ庭園が開館してくれるそうです。
良い祝日をお過ごしください(^-^)/
Buone ferie e...BUON FERRAGOSTO!!
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ケッパーの和名は「風蝶木」

イタリアのトリビア
06 /22 2017
今年もケッパーの花がピサの城壁に咲いていました。
capperi
ピサの斜塔がある大聖堂広場を囲む壁は、ピサ共和国を守るために建設されたものです。
市壁に作られたアーチが広場への入り口になっていて、観光グループの集合場所として使われています。

6月始めにこの城壁を見上げたら、蔦型の植物にお花がいっぱい咲いています。
地中海地方起源の植物ケッパーは地中海沿岸、イラン、アフガニスタンなどで、3月から8月まで開花するそうです。

和名は「棘風蝶木」あるいは「西洋風蝶木」
花の咲いた様子が、風に舞う蝶のイメージなのでしょうか?

つぼみを開花よりもかなり早く収穫して、酢漬けや塩漬けにし、魚や肉、パスタ料理に使います。
果実は多くは取れないのでつぼみより貴重なものですが、やはり酢漬け、塩漬けにして魚料理に使用。

イタリアでは時にシチリア島で収穫されます。

ケルセチン(フラボノイドの一種)を含有していて、抗酸化作用、抗炎症作用、抗動脈硬化作用、脳血管疾患の予防、抗腫瘍効果、降圧作用、強い血管弛緩作用があるとか。
痛風にも効果があることが知られています。

ピサの城壁のケッパーはちょっと高いところに生えているので、収穫は難しそうです(´・_・`)

参照 Capparis spinosa

ジャグジーはイタリア発祥

イタリアのトリビア
06 /08 2017
ジャグジーと言えば「浴槽の壁面や床から気泡を勢いよく噴出させる泡風呂」のこと。
イタリア語では「idromassaggio イドロマッサッジョ」と呼びます。
「idro- 水の」+「massaggio マッサージ」というわけですね。

「ジャグジー」と言ってもイタリア人には通じません。ジャグジーって英語?もしかしてフランス語あたり?

と思って調べたら…

なんとジャグジーはイタリアの泡風呂メーカーJaguzzi(ヤクッツィ)という商標名だったのです。
実際にイタリア人に「ヤクッツィ」と言えば、「ああ、高級な泡風呂ブランドね」とすぐにわかってくれます。

ヤクッツィはイタリア、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の多国籍企業。
最初はプロペラで特許を取りましたが、1956年に最初の浴槽用のポンプ特許を申請しました。
1968年には古代ローマのテルメにインスピレーションを得た「Roman Bath」を販売開始、世界初のジャグジーでした。ジャグジー以外にもサウナや多機能プールなどのブランドとして世界的に有名です。

3年で15%も増えたイタリア国立美術館の入場者

イタリアのトリビア
06 /03 2017
昨日の日記で参照にしたイタリア観光省の2016年データ
beniculturali.it
美術館の入館者数の順位以外にも興味ある数字が載っているので、そちらも紹介しますね。

ヨーロッパでテロ事件が相次いだ2016年でしたが、フィレンツェをみている限り全体的な観光客の数は減るどころか増えている印象がありました(イタリアでは、まだテロ事件が起きていないのも大きいかと思います)

観光省のフランチェスキーニ大臣が推進した改革により、この3年でイタリア国立美術館、文化施設において
チケット数  600万枚増し
収入    4500万ユーロ(55億円)増し
入場者数   15%増し

そして国立美術館入場者数が多い州の順位 ()内は主な観光の町
ラツィオ州(ローマ)19.653.167人
カンパーニャ州(ナポリ、ポンペイ)8.075.331人
トスカーナ州(フィレンツェ、ピサ)6.394.728人
ピエモンテ(トリノ)2.464.023人
ロンバルディア(ミラノ)1.791.931人
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州(ウーディネ、トリエステ)1.198.771人
ヴェネト州(ヴェネツィア)1.020.464人

そして月別の入場者数順位は
1位  4月
2位  6月
3位 10月
4位  5月
5位  9月
6位  1月
7位  7月
8位  8月
9位  3月
10位 11月
11位  2月
12位 12月

美術館重視でゆっくり鑑賞したい人は、できることならこの下位の月を選ぶといいということがわかります。
ただし12月でもクリスマス休暇の時期は混みますよ!

ヴァチカン美術館の年間入場者数はどのくらい?

イタリアのトリビア
06 /02 2017
2016年のウッフィツィ美術館の年間入場者数が200万人超えで、イタリアで一番多くの人が訪れる美術館だ、という新聞la Repubblicaの記事を、以前の日記で紹介しました。

あれ?ヴァチカン美術館の方が多そうだけど?
と疑問が浮かんだのですが、あちらはヴァチカン市国にあるので、イタリア国立美術館ではないのですね。
それではヴァチカン美術館の年間入場者数はどのぐらいなのでしょう?

まずヴァチカン美術館はイタリア語ではmusei vaticaniと複数形で呼ばれます。
つまり美術館群という方が正しいのですね。

ピオ・クレメンティーノ美術館
グレゴリアーノ・エジプト美術館
グレゴリアーノ・エトルリア美術館
キアラモンティ美術館
ブラッチョ・ヌオーヴォ
バチカン図書館
地図のギャラリー
バチカン絵画館(ピナコテーカ)
グレゴリアーノ世俗美術館
ピオ・キリスト教美術館
布教・民族学美術館
馬車博物館

以上12美術館に、さらにシスティーナ礼拝堂やボルジアの間などのモニュメントを合わせた総称がヴァチカン美術館なのです。

年間入場者数は600万人!
参照 R.it

面積4万㎡を考えれば、納得です。

そしてウッフィツィ美術館が年間入場者数1位のイタリアの美術館という記事に関してですが、訂正したいと思います。
Ministero dei beni e delle attività culturali e del turismo(国家財産と文化活動と観光省庁)の発表によると、正しい順位は

1位 コロッセオとフォロ・ロマーノ 640万人
2位 ポンペイ遺跡 328万人
3位 ウッフィツィ美術館 201万人
4位 フィレンツェのアカデミア美術館 146万人

ということでした。コロッセオって、そんなに人気なんだ!とちょっと驚きました。
コロッセオもポンペイも遺跡ですから、絵画などを鑑賞する美術館としては、ウッフィツィが1位ということですね(ちょっと負け惜しみ?)
参照 beniculturali.it

伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。