ディエゴ・マルテッリのコレクション

アルノ河南地区
03 /06 2017
フィレンツェの支配者であったメディチ家が住んでいたピッティ宮殿。
その中には多くの美術館が併設されています。ラッファエッロやルーベンスの絵があるパラティーナ美術館からさらに階段を登った3階にある「「La Galleria d'arte moderna 近代美術ギャラリー」の作品と部屋を紹介する第12弾!

※「近代美術ギャラリー」は、2013年から「パラティーナ・ギャラリー」「モニュメンタル・アパートメント」「近代美術館」の3つがセット料金チケットとなっています。

Sala 11
ディエゴ・マルテッリはフィレンツェ生まれの19世紀のイタリア美術批評家です。
フランスの写実主義のイタリアにおける最初の支持者で、カスティリオンチェッロの領地にマッキャイウォーリ派を招待し、画家たちを結びつける役割を果たしました。ここで画家たちは自然を模倣したり、それぞれの経験を語って交流することができました。

ディエゴ・マルテッリの絵画コレクションは1897年にフィレンツェ市に贈与されました。マッキャイウォーリ派の最も細心な批評家であった彼のコレクションは、この画家たちへの友情と愛情に満ちた、総括された参考資料になっています。

「マドンナ・デッラ・スコペルタの襲撃」ファットーリ作
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マルテッリが最も好んだ画家はアッバーティとセルネーズィ。彼らの小さな板絵が、マッキャイウォーリ派の巨匠であるファットーリ、レーガのデッサンと並べてあります。レーガの作品は、カスティリオンチェッロに滞在した時の作品です。

「水浴する人」カビアンカ作
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この部屋の作品を鑑賞していると、カフェ・ミケランジェロ(フィレンツェで画家が集まって討論した場所)での議論のエコーが聞こえてくるようです。
フランスのアートに関しての情報や、外気の世界の真実を絵画の中に再現する方法を、マルテッリの元で画家たちは話し合ったのでしょう。
マルテッリが購入したピサッロの作品も画家たちにインスピレーションを与えたはずです。
ザンドメネーギやチェチオーニの作品には自然主義への明らかな傾倒が見られます。
疑い深い周囲の友達に印象派の「光に支配された窓」のような作品を理解させるため、努力を惜しまなかったマルテッリ。彼の辛抱強い活動が彼のコレクションに垣間見えます。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。