エレクトリック・ルネッサンス〜2〜

enjoyモダンアート
05 /02 2017
フィレンツェのストロッツィ宮殿にて行われている特別展「Rinascimento elettronico エレクトリック・ルネッサンス」をご紹介する第2弾。開催期間は2017年3月10日〜7月23日。

アメリカのビデオ・アートを代表するアーティスト、ビル・ヴィオラの作品が展示されています。
ヴィオラは1974〜76年に、フィレンツェにてドキュメンタリービデオの技術監督として働いた経験があり、彼のキャリアはここから始まったと言えます。
ヴィオラの歴史と芸術との関係は、フィレンツェのドゥオーモ美術館、ウッフィツィ美術館、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会付属美術館との協力体制から育まれてきたものです。
さらにこの展示会からもわかるようにエンポリやアレッツォの町とも協力して美術と深いつながりを持った作品を生み出してきました。

それでは前回に続き、ルネッサンス美術とつながる作品を見ていきましょう。
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連なる2つの部屋。手前の部屋の上部にはパオロ・ウッチェッロの「ノアの洪水」(サンタ・マリア・ノヴェッラ教会付属美術館 1436-1440年ごろ)が展示されています。
洪水から逃れようとする人々の阿鼻叫喚図、世紀末の様子が奥行きを持った空間に表現されています。

その向こうには中央に大きな階段がある建物の前をひっきりなしに人々が往来する映像が流されています。
鑑賞者の耳には時折、激しい雨や雷の音が聞こえてきます。そして…

(パリの展示会の様子を貼りました)

ルーカス・クラナッハ「アダムとイブ」1528年 ウッフィツィ美術館所蔵
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上の作品からインスピレーションを得たものがこちらです。
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年配の男女が自分の裸体に懐中電灯の光を当てながら「不死の探求」をしているビデオです。
ゆっくりゆっくり全身をたどっていきます。

インスピレーションを得たオリジナルの作品とビデオを重ねて見る。ルネッサンス作品の宝庫であるフィレンツェだからこそできる経験です。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。