接ぎ木は人間の事情の政略結婚

イタリアのトリビア
11 /30 2013
モンタルチーノのワイン造り農家ビオンディ・サンティを訪れた時
「サンジョベーゼ・グロッソのクローンを新しい台木の上に接ぎ木(innesto)しました
という話を聞いたのですが、そもそもこの接ぎ木って何のために行われるのでしょう?

接ぎ木とは「ある固体の枝を切り取って、根を持った他の個体の茎などに接ぎ、成長させること」
こうやって優良な葡萄のクローンを、他の株をベースにして増やすことができるのです。
接ぎ木

イタリア語では
台になる木をportinnesto
上に繋げる接ぎ穂をnestoあるいはmarza
と呼びます。

1870年代にモンタルチーノはフィロキセラ(ブドウネアブラムシ)に襲われ、多くの苗が被害に遭いました。
フィロキセラはブドウ樹の生育に害を及ぼす昆虫。19世紀後半にアメリカ原産のブドウを品種改良するためヨーロッパに持ち込んだ時、一緒にヨーロッパに侵入し、これに抵抗のなかったヨーロッパブドウが大きな被害を受けました。

そこでフィロキセラ対策で、アメリカの葡萄をベースにして、収穫目的の葡萄の枝を上にくっつけたのです。
上にくっつけた種類の木のほうが優先的に遺伝子を活躍することができるそうです。

こうしてモンタルチーノではサンジョベーゼの変種であるブルネッロを最良クローンとして増やしていくことに成功したわけです。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。