ポッジョ・ア・カイアーノ(10)愛人ビアンカの間

フィレンツェ市
03 /08 2014
フィレンツェ近郊のポッジョ・ア・カイアーノにあるメディチ家別荘を紹介するシリーズです。
同別荘は2013年よりユネスコから世界遺産に登録されました「メディチ別荘と庭園」のひとつです。

宮殿の東北の部分には、ビアンカ・カッペッロが住んでいたと言われます。これらの部屋は未だ建築当初のルネッサンス様式を残している部分です。
ビアンカは教養のあるエレガントなヴェネツィアの貴族の女性でした。すでにジョヴァンナ・ダウストリアと結婚していたメディチ家当主フランチェスコ1世の愛人となり、ジョヴァンナが亡くなった後にフランチェスコの正式な妻になりました。
二人の関係はメディチの歴史においても、ルネッサンス時代の中でもスキャンダルな事件であり、またしばしばロマンチックなサーガとして語られました。
ポッジョ・ア・カイアーノの別荘は二人の物語において、重要な場所です。メディチ家の人々に疎まれた愛人ビアンカはフィレンツェから追いやられ、同地のもう一つの別荘チェッレティーノに住みました。大衆は2つの別荘は地下通路で繋がれ、二人の恋人が密会できるようになっていると想像しました。
正妻となった後、ビアンカはこちらの別荘に住み、夫婦としての幸せな時を過ごしました。

1587年、この別荘で二人はわずか1日の違いで次々に息を引き取ります。ヒ素によって毒殺されたのだと長い間疑われていましたが、現在の研究では当時の公式の発表どおり、マラリアによって亡くなったと確認されています。

階段はヴァザーリの手に依るものとされ、ビアンカとフランチェスコの部屋を繋いでいたそうです。
ビアンカ4
一階の扉の向こうにはビアンカの寝室がありますが、現在は修復中となっています。

また大理石でできた暖炉の彫刻はブオンタレンティかアンマンナーティの作という説があります。
ビアンカ5
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。