ウルビーノ公夫人の肖像画はデスマスク?

フィレンツェ市
04 /10 2014
ウッフィツィ美術館に展示されているピエロ・デッラ・フランチェスカの「ウルビーノ公の肖像画」
ウルビーノ公国を治めていたフェデリコ・ダ・モンテフェルトロと、その妻のバッティスタ・スフォルツァを描いた作品です。
ルネッサンスの画家ラファエロはこのウルビーノ公国の生まれで、やはり画家であったラファエロの父はフェデリコの宮廷から注文を受けていたとか。
ピエロデッラフランチェスカ
ところでよく見ると、この夫妻の肖像画、夫と妻で大きく違う点があります。どこでしょう?


首のラインを見て下さい。夫に比べると妻のほうは首のラインがはっきりを描かれています。
妻の肖像画は実は「デスマスク」から描かれたものではないかということなんです。

夫のフェデリコの肖像画はすでに1465年に描かれていました。おそらく現在のような夫妻の肖像画ではなく、単独の肖像画であったと考えられています。
それに比べてバッティスタの肖像画は、1472年に27歳の若さで彼女が亡くなった後に描かれたものです。

デスマスクについては、以前に詩人ダンテのデスマスクを以前に日記上で紹介しました。
石膏や蝋で死者の顔の型を取ったものを「デスマスク」といいます。
死者の思い出として保存されたり、あるいは肖像画を描くための資料にします。
故人を知っている人が記憶をたよりに造るものではなく本人の顔から型をとるわけですから、正確に本人を描写し、記録することができるんですね。

また髪型や額を高く見せる当時の流行が、バッティスタの肖像画に表されているそうです。時に、肖像画の中の人物が流行の風俗を身につけていることで、絵が描かれた年代を推測できることもあるそうですよ。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。