支配者の視線 〜ヴァザーリの回廊〜

フィレンツェ市
04 /19 2014
ヴェッキオ宮殿〜ウッフィツィ美術館〜ヴェッキオ橋〜ピッティ宮殿を結ぶ君主の廊下。
メディチ家の命令によって1565年に建設された全長1kmほどの回廊です。
建設を担当したジョルジョ・ヴァザーリの名前から「ヴァザーリの回廊」と呼ばれます。

画家の自画像コレクションがあることで有名ですが、完全予約制となっています。
ウッフィツィ美術館内部の改築によって、ヴァザーリの回廊からウッフィツィ美術館のほうに多くの作品が移されたため、どの作品が回廊の中に残っているのか?新しい展示物が何なの?私たちガイドも戸惑います。
そこでエージェントさんが企画してくれたツアーに参加してきました。
回廊の中ではメディチ家の肖像画が廊下の最初の部分に移され、肖像画があった最後の部分は近代芸術家のものへと移り変わっていました。

残念ながら回廊内部の様子の写真は撮れません。廊下から窓の外に対しての撮影は可能なので、そちらのショットを紹介しますね。

カラヴァッジェスキの作品(1993年のテロ事件で被害を被った作品含む)とメディチ家の肖像画がある箇所を通り抜け、階段を降りて川沿いにたどり着きます。
アーチのある灰色の建築物が、先ほど出てきたばかりのウッフィツィ美術館。
corridoio4
この部分には作品の入れ替えはあったものの、以前と同じく17~18世紀の絵画が並んでいました。

ヴェッキオ橋に差し掛かると画家たちの自画像コレクションとなります。ヴェッキオ橋の中央部分。
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この部分だけ回廊の窓が大きくなっています。
第二次世界大戦時にフィレンツェを訪れたヒットラーに美しい風景を見てもらおうと、窓を大きく改築したのです。
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ナチスが撤退する時にフィレンツェの他の橋は破壊されましたが、ヴェッキオ橋だけは破壊を逃れました。それはこのヒットラー用の窓があったためではないかと言われています。

橋を渡り終えてしばらく行くと、回廊はサンタフェリチタ教会のファサードに接しています。
メディチの時代には、回廊から教会の中につくられたテラスにでることができるようになっていました。メディチ家はこの特別席から教会のミサに参加することができたのです。
crridoio
サンタフェリチタはフィレンツェでも、もっとも古い時代に造られた教会でした。現在は17世紀に修復された内部となっています。

最近は日本の旅行会社でも、ヴァザーリの回廊見学を含むツアーが増えてきました。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。