プラート散策(3)プレトーリオ宮殿

その他のトスカーナ地方
05 /17 2014
フィレンツェの隣町プラートを紹介するシリーズです。
町に中心にあるプレトーリオ宮殿は、昔のプラートの政庁舎でした。現在はプレトーリオ宮殿美術館となっていて、中世から19世紀までの芸術作品が展示されています。中にはフィリッポ・リッピやその息子のフィリッピーノ・リッピの作品もあります。
プレトーリオ1
都市国家の法制と牢獄を管理するポデスタ(法務長官)が住む宮殿として、13〜14世紀に建設されました。3つの宮殿を融合させたものになっています。レンガでつくられた部分と石でつくられた部分の違いがはっきりとしているのはそのためです。
一番古いのは右手で13世紀の塔型住居でした。一階は石灰岩でできたアーチが開いていましたが、後にアーチは閉ざされます。13世紀後半には、都市の政庁舎として使うために買い取られます。左の部分は14世紀の建築です。
15世紀に塔が一部崩れ、新しい狭間胸壁が上部に取り付ける改築がなされます。政府のオフィスとして、内部は非常に小さな部屋が設置されていきました。
プレトーリオ2
19世紀には風化が激しく、解体する計画もありましたが(19世紀の地震で建物が崩れる被害があったためです)20世紀初頭には修復することに決まります。
一番近年の修復は1998からのもので、2013年に再び一般公開されました。

プレトーリオ宮殿の前には可愛い噴水があります。名前は「バッキーノ(小さいバッカス)」で、町のシンボルのひとつです。
バッキーノ1
広場にあるのはコピーで、本物はコムナーレ宮殿の中に展示されています。
バッキーノ2
17世紀のピエトロ・タッカの作品です。

またプレトーリオ宮殿横の広場にはフランチェスコ・ダティーニの像があります。
ダティーニ
フランチェスコ・ダティーニプラート生まれの商人で、14〜15世紀始めの時代を生きました。
15歳のころ、当時教皇の住まいとなっていたアヴィニョンへ向かう商人の一団に参加します 。武器貿易にて百年戦争で多大な利益を得て、富裕な枢機卿向けの贅沢品や美術品も扱うようになります。美術作品を初めて宗教目的でなく、個人的に購入した最初の人物の1人とされます。
ダティーニは40歳を超えてから一時的にプラートに戻り、25歳年下のマーガレッタと結婚しました。彼が書いた手紙はプラートのダティーニ古文書館に保管されて、重要な当時の商業史料となっています。

この像を囲むように建っているのがコムナーレ宮殿です。
コムナーレ宮殿
中世の宮殿を使いつつ、今あるコムナーレ宮殿は18世紀の建築です。こちらが現在のプラート市庁舎になっています。

参照
Prato. Il laboratorio del Rinascimento, la Repubblica, 10 settembre 2013. URL consultato il 5 ottobre 2013.
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。