イタリアの世界遺産

イタリアのトリビア
07 /25 2014
今日はイタリアにおける世界遺産についてまとめたものを掲載します。
これは目白大学短期大学部ビジネス社会学科でお話させていただいた折に、まとめたメモです。

イタリアは世界遺産所有数第一位の国で、その数は50件に登ります。
(2014年現在)

まず世界遺産の分類と定義について簡単に見てみましょう。

1972年のユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に基づいて世界遺産リストに登録されます。移動が不可能な不動産やそれに準ずるものが対象です。

種類として次の3つがあります。
文化遺産 顕著な普遍的価値を持つ建築物や遺跡など。
自然遺産 顕著な普遍的価値を持つ地形や生物多様性、景観美などを備える地域など。
複合遺産 文化と自然の両方について、顕著な普遍的価値を兼ね備えるもの。

世界遺産に登録されるための基準は以下のものです。
(1)人類の創造的才能を表現する傑作。

(2)ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観、デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。

(3)現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくともまれな証拠。

(4)人類の歴史上重要な時代を列証する建築様式、建築群、技術の集積または景観の優れた例。

(5)ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境のかかわり合いの際立った例。

(6)顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文化的作品と直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と合わせて用いるのが 望ましいと考えられます)

(7)ひときわ優れた自然美及び美的な重要性を持つ最高の自然現象または地域を含むもの。

(8)地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然的特性などが含まれる。

(9)陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群衆の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。

(10)生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。

文化遺産基準 (1)〜(6)
自然遺産基準 (7)〜(10)
複合遺産基準 (1)〜(6)から1つ以上、(7)〜(10)から1つ以上を合わせ持つ物件

イタリアにおける文化遺産の分類は
文化遺産 46件
自然遺産  4件
複合遺産  なし
このように圧倒的に文化遺産数が多くなっています。

また上記の世界遺産条約の対象ではありませんが、やはりユネスコの事業の一つとして「無形文化遺産」があります。こちらは2003年にユネスコで採択されました。

無形文化遺産 
慣習、描写、表現、知識及び技術並びにそれらに関する器具、物品、加工品文化的空間であった、社会、集団及び場合によっては個人が事故の文化遺産の一部として認めるもの。

イタリアに関する無形文化遺産は4件です。
シチリア島の人形劇
テノール風の歌の口承伝承(サルデーニャ牧羊文化の表現)
クレモナの伝統的なバイオリンの工芸技術
地中海の食事

さて世界遺産に戻り、イタリアの州ごとの世界遺産件数を比べてみます。( )内はその州にある主な都市です。

10件 ロンバルディア州(ミラノ)
7件  カンパーニア州(ナポリ)、トスカーナ州(フィレンツェ)、シチリア島
6件  ヴェネト州(ヴェネツィア)
5件  ラツィオ州(ローマ)  
4件  フリウリヴェネツィアジューリア州 4件
3件  エミリアロマーニャ州、ピエモンテ州(トリノ)、プーリア州、サルデーニャ島
2件  リグーリア州、トレンティーノアルトアディジェ州、ウンブリア州
1件  バジリカータ州、カラーブリア州、マルケ州
なし  アブルッツォ州、モリーゼ州、アオスタ

ロンバルディア州が一位というのが意外です。ローマがあるラツィオ州が圧倒的に多い印象がありました。
フィレンツェの位置するトスカーナ州は7件で2位ですね。
次回はトスカーナ州の世界遺産について見ていきます。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。