トスカーナ州の世界遺産

イタリアのトリビア
07 /26 2014
今回はトスカーナにおける世界遺産についてまとめたものを掲載します。
これは目白大学短期大学部ビジネス社会学科でお話させていただいた折りに、まとめたメモです。

フィレンツェが位置するトスカーナ州には7件の世界遺産があります(2014年現在)
このトスカーナ州の世界遺産について、登録された順番に見ていきます。
世界遺産に登録されるには10個の基準があります。それぞれの遺産の該当する登録基準も一緒に挙げておきます。

◉フィレンツェ歴史地区 登録1982年
14世紀に建設された8、5kmの城壁で囲まれる旧市街。歴史的な町並みが広範囲かつ集中的に保存されていて、ルネッサンスの発祥地とされる。町自体が美術館と呼ばれるほど、芸術作品が集中している。
フィレンツェ
世界遺産登録基準 (1)(2)(3)(4)(6)を満たす。
(1)人類の創造的才能を表現する傑作。
(2)ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観、デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(3)現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくともまれな証拠。
(4)人類の歴史上重要な時代を列証する建築様式、建築群、技術の集積または景観の優れた例。
(6)顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文化的作品と直接にまたは明白に関連するもの。

◉ピサの大聖堂広場 登録1987年
ピサ共和国が海の帝国として繁栄した11〜13世紀の建築物が並ぶ広場。特に大聖堂の鐘楼は「ピサの斜塔」として有名。
ピサ
世界遺産登録基準(1)(2)(4)(6)を満たす。
(1)人類の創造的才能を表現する傑作。
(2)ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観、デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(4)人類の歴史上重要な時代を列証する建築様式、建築群、技術の集積または景観の優れた例。
(6)顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文化的作品と直接にまたは明白に関連するもの。

◉サンジミニャーノ歴史地区 登録1990年
中世の塔型住居が立ち並ぶ町。塔は都市内での権力争いの名残で、より高く美しい塔を建てることを競った。一時期は2kmの城壁で囲まれた狭い町に70本以上の塔があったが、今は14本が保存されている。
サンジミ
世界遺産登録基準 (1)(3)(4)を満たす。
(1)人類の創造的才能を表現する傑作。
(3)現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくともまれな証拠。
(4)人類の歴史上重要な時代を列証する建築様式、建築群、技術の集積または景観の優れた例。

◉シエナ歴史地区 登録1995年
北ヨーロッパとローマを結ぶ街道の中継基地として中世から栄えた町。13世紀まで西ヨーロッパ最大の金融街として栄えた。ゴシック時代の建築群がある。
シエナ
世界遺産登録基準 (1)(2)(4)を満たす。
(1)人類の創造的才能を表現する傑作。
(2)ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観、デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(4)人類の歴史上重要な時代を列証する建築様式、建築群、技術の集積または景観の優れた例。

◉ピエンツァ歴史地区 1996年
シエナの貴族ピッコローミニ家が神聖ローマ皇帝から授かった土地の小さな村を理想のルネッサンス都市に改築した。
ピエンツァ
世界遺産登録基準(1)(2)(4)を満たす。
(1)人類の創造的才能を表現する傑作。
(2)ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観、デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(4)人類の歴史上重要な時代を列証する建築様式、建築群、技術の集積または景観の優れた例。

◉オルチャ渓谷 2004年
シエナ県の広い谷で、オルチャ川が中央を横切る。美しい風景と中世に起源を持つ様々な町がある。特に有名なのがピエンツァとモンタルチーノの町。粘土質の土壌のために耕作に向かない土地であったのを約300年間にわたる土壌改良によって、現在の田園風景ができた。
オルチャ
世界遺産登録基準 (4)(6)を満たす。
(4)人類の歴史上重要な時代を列証する建築様式、建築群、技術の集積または景観の優れた例。
(6)顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文化的作品と直接にまたは明白に関連するもの。

◉メディチ家の別荘と庭園 2013年
約300年間フィレンツェの支配者であったメディチ家は、トスカーナ中に40件ほどの別荘を持っていた。そのうち今も残る中で14件が世界遺産にまとめて登録された。いずれも美しいイタリア式庭園を備えている。
カイアーノ
世界遺産登録基準(2)(4)(6)を満たす。
(2)ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観、デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(4)人類の歴史上重要な時代を列証する建築様式、建築群、技術の集積または景観の優れた例。
(6)顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文化的作品と直接にまたは明白に関連するもの。


意外だったのはオルチャ渓谷が「自然遺産基準」ではなく「文化遺産基準」にあたることです。
「渓谷」という名前にはそぐわない緩やかな急稜線が続く甘やかな風景は、土壌改良によってつくり出された風景。自然に対する人間の介入が現在の田園風景を生み出した、これが遺産登録基準に敵ったということなんですね。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。