特別展は演出の見せどころ

イベントレポート
08 /22 2014
フィレンツェの美術館では、通常展示の他に期間限定の特別展をやっているところが多くなっています。
特別展が始まると入場料が高くなり「通常展示だけでいいのに…」と思っても、強制的に特別展料金もとられてしまいます。

美術館のもうける手段となっていることは否めないのですが…

しかし特別展では、外国の美術館に展示されているものから個人のコレクションに入っている作品まで、普段は目にすることができない作品もあります。画家の知らなかった側面を知ることもできて、非常に興味深いものになっています。

そして特別展で楽しいのは展示方法です。

ライトのあて方で作品の雰囲気がすっかり変わったり、展示するテーマのまとめ方で他の作品と関連づけて見ることができたりします。
mostra2

こちらではライトアップされることによって、聖人の服の赤い色が暗闇の中に印象的に浮かび上がっています。
mostra1

実は特別展では、フィレンツェの他の美術館の作品を移設して展示することも多いのです。
しかし展示方法や場所が違うだけで、ここまで違って見えるのかとはっとさせられることがあります。
mostra3
例えばこの作品はウッフィツィ美術館の特別展に展示されていました。
普段はパラティーナ美術館にある16世紀のアンドレア・デル・サルトの「受胎告知」です。
いつもは扉の上に展示されていて、気がつかないで通り過ぎることが多いのです。
しかし中央上からのライトアップによって、精霊がマリアさまに降りてくる神秘さがいっそう強調されて、印象的な作品であることがわかります。
ですから、いつも見ている作品を移設しただけじゃないの?と野暮なことを言わずに楽しむことにしています。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。