天井の天界〜サトゥルヌスの間〜

アルノ河南地区
11 /05 2014
フィレンツェのパラティーナ美術館の天井画を紹介する第5弾です。
バロック様式の部屋の天井画は一連の物語となっています。
メディチの若き王子が愛の女神ヴィーナスから引き離されて、戦いの神マルスの助けを得ながら冒険をする、その先に神の座にたどり着く、メディチ神格化の物語です。

今回紹介する「サトゥルヌスの間」は、メディチの時代には大公のプライベート空間の入り口でした。
1663〜1665年にチーロ・フェッリが部屋の装飾を手がけるために呼ばれます。師匠のピエトロ・ダ・コルトーナのデザインを使いつつ、師匠のあとを継いでメディチ神格化物語の続きを描きます。
これが物語最後の場面です。
palatine5
これまで若い王子として描かれたきたメディチの王子は、ここでは年配の老人となります。
「慎重」と「価値」に同行されて、「名声」と「永遠」から王冠を受け取ります。
王冠の上にはサトゥルヌスが飛翔し、下のほうではヘラクレスが火葬用のたきぎに上がり栄光に満ちた一生を終えようとしています。

これで天井画の物語は終わりとなりますが、パラティーナ美術館の天井画はこれら以外にも素晴らしい作品があります。次回は最も華やかだと思われる「イリアスの間」の天井画を紹介します。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。