聖ベネディクトの生地ノルチャ

ウンブリア州
11 /08 2014
ノルチャはウンブリア州はペルージャ県にある人口5000人ほどの小さな町です。
マルケ〜ウンブリアの州境であるアペニン山脈を近くに望む、シビッリーニ山国立公園の中の開拓地です。
ネーラ川とその支流がある水も豊かな谷で、シビッリーニ山脈には2000m級の山もあります。
この山にはイノシシ、野生の猫、ノロジカ、リスなどが生息しています。
山から見たノルチャの町
ノルチャ3

【歴史】
紀元前8世紀 この時代から人が住んでいた形跡があります。
紀元前5世紀 サビニ族が町を建設しました。
「ノルチャ」の名前はローマ神話の女神Northia(幸運を司る)からきていると言われます。

紀元前3世紀 ローマ帝国によって支配され、ローマ市民権を得ます。対カルタゴの戦いではローマと同盟しました。
4世紀 キリスト教の重要な司教区になります。
5世紀 この町で聖ベネディクトが生まれます。
6世紀 西ローマ帝国滅亡後、ゴート族やランゴバルト族から掠奪を受け、スポレートのランゴバルト公の支配下に。
9世紀 サラセン人の度重なる襲撃を受け、人口減少。

中世の時代を通してノルチャはグエルフィ派の町でした。
12世紀 自治都市になります。ベネディクト修道院( la abbazia benedettina di Sant'Eutizio)との繋がりで経済が豊かに。この修道院は外科手術の技術が生まれたことで有名です。豚をつかって手術の練習をしていました。
14世紀 大きな地震のため、多くの建築物が倒壊します。

ルネッサンス時代には周辺地域を管轄する教皇領の中心地となります。この時代に現代まで残る城壁が建設されます。
17世紀を通して教会との密接な関係にありました。
18世紀 度重なる地震で中世の建築が破壊され、建て直されました。こうして今見える多くの建築がこの時代のものとなります。

【歴史的建築物】
◉サンベネデット聖堂 La Basilica di San Benedetto
 4人の福音書記者のフリーズと薔薇窓があるゴシック様式ファサードを持つ聖堂。12世紀建築。聖ベネディクトが生まれた家があった場所に建築されたという言い伝えがあるが、実際はローマ帝国時代の聖堂跡に建設されたものと考えられる。
ノルチャ5

◉ミズーレの柱廊 Portico delle Misure
 屋根付きの穀物市場。重さを測量する石の計り(misure)がある。聖堂にくっついた形で1570年に建設。

◉サンタマリアアルジェンテーア大聖堂 La Cattedrale di Santa Maria Argentea
 16世紀に破壊された教区教会があった場所に建設された(左横の扉口は破壊された教会から解体され再構築されたもの)フランドルの画家の作品が展示されている。
ノルチャ4

◉城塞 La Castellina
 教会の管轄区域長官の住居として建設された16世紀の要塞。
ノルチャ2

◉コムナーレ宮殿
 14世紀の建築物。19世紀に地震のために被害を受け、修復、増築された。
◉聖ベネディクトの像
 Francesco Prinziにより生誕 1400周年の機会につくられた。
ノルチャ1
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。