イタリアとドイツのゴシックの違い

写真館
12 /30 2014
南ドイツはカトリックなので、プロテスタントとの教会とは違って豊かな教会美術があります。
ニュルンベルクの聖ロレンツォ教会は、1250〜1477年に建設された「ザ・ゴシック」という感じの教会なのですが、フィレンツェのゴシックの教会とかなり違った点がありましたので、気がついた相違点を挙げてみます。

ニュルンベルクの駅のほうから歩くと、見えてくる聖ロレンツォ教会のファサード。
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ファサードの両側に鐘楼がついている、これはイタリアではなかなか見られない形です。

これが教会のモデル。薔薇窓がついたファサードを2本の鐘楼が挟んでいるのがわかります。
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側廊の屋根の上にはフライングバットレスがあり、中央身廊を支えているのがわかります。
バットレス(控え壁)によって建築に高さを出す、これはイタリアでも見られますね。

聖ロレンツォの像。焼き網で焼かれた殉教者ロレンツォのシンボル的な持ち物は「焼き網」となりますが、このロレンツォが持っているのは楽譜をおく台にも見えるような…
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祭壇は、祭壇画と彫刻を組み合わせたものが多かったです。多翼祭壇画の両側がドアのように観音開きのように開く作品が多くありました。
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フィレンツェだとフランドル地方から運ばれてきた作品にこのようなスタイルものが見られます。北ヨーロッパで流行ったスタイルなんでしょうか?
そういえばフィレンツェのサンマルコ美術館のフラアンジェリコの「リナイオーリの祭壇画」がこのようなタイプですね。とにかくイタリアでは珍しいです。

天井のリブ・ヴォールト?
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2つの筒型ヴォールトを直角に交差させた形状のヴォールトが、交差ヴォールトです。
その天井を十字のリブ(出っ張った骨のような部分)が支えるのが、イタリアの典型的なゴシック教会の天井です。リブは普通クロス型なのですが、こちらは蜘蛛の巣状のリブ、どうしてこんな形なのか知りたいですね。

そして主祭壇の上に吊るされている「受胎告知」イタリアですとここに吊るされているのは普通は磔刑図です。
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ステンドグラスが大きいのもゴシックの典型ですが、これはイタリアですとミラノの大聖堂のステンドグラスによく似ています。
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同じゴシックでもドイツとイタリアではかなり違う点があり、それを発見するのは楽しい体験でした。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。