シエナ大聖堂 シマシマ模様と171人の法王

シエナ県
02 /02 2015
シエナ大聖堂の内部は束ね柱で区切られた三廊式です。
翼廊(十字架の形の横軸)は二廊式になっています(礼拝堂部分も考慮すると四廊式)
これだけでかなり複雑な構造をしていることがわかります。
シエナ大聖堂7
◉長さ89,4m
◉幅 24,37m(翼廊の部分で54,48m)

十字平面の交差部分は六角形になっていて、12角形の基盤の上にクーポラ(円屋根)があります。
天井のヴォールトの骨の間は星が描かれた青い地で覆われています(アッシジのサンフランチェスコ教会に似ていますね)

claristorio(ロマネスク教会やゴシック教会の側廊の上部)はとても高く、エレガントなトリフォレ(開口部分が3つ)の窓で装飾されています。ここから入る光が教会内と照らし出します。
ファサードと後陣の上に2枚の薔薇窓があります。

なんといってもこの教会が特徴的なのは、白黒2色のストライプ模様の意匠で飾られていることです。これは前にも紹介しましたシエナ共和国のシンボル、二色紋のバルザーナから来ています。

コントロファサード
ファサードの裏側は、17世紀のシエナ出身の法王アレッサンドロ7世の時代に完成されました。
上部だけは17世紀当時のマテリアルで、他の部分は15世紀の建築材を再利用したものです。
シエナ大聖堂8
◉中央扉左右の円柱 1483年に制作されたもので、この時期に工事主任であったアントニオ・フェデリギとジョヴァンニ・ディ・ステファノの作品です。
◉円柱のベースにある6枚のパネルと上部4枚のパネル 聖母の一生が彫られています。
◉アーキトレーブの上の石板4枚 アントニオ・フェデリギに関係した芸術家によって彫られた「聖アンサーノの一生」

これらの作品はいずれも解体されてしまった異なる礼拝堂に使われていた作品をリサイクルしたものです。

薔薇窓
「最後の晩餐」を形作ったもので、パトリーノ・デ・パストリーニの1549年の作品です。ペリン・デル・ヴァーガ(フィレンツェの画家リドルフォ・デル・ギルランダイオの弟子)がカルトーネを描いたと推測されます。

法王の胸像シリーズ
中央身廊の上部には171体のローマの法王様の胸像が設置され、教会堂内を見下ろしています。
作者はわかっていませんが、1497〜1502年の間に制作されました。奥の後陣の上、イエスキリスト像の右に居る聖ピエトロに始まり、時計回りに進んでいきます。最後は171番目の法王ルーチョ3世(即位時期1181〜1185年)までの法王が並んでいます。
本当は1179年にシエナの大聖堂を献堂したと言われるアレッサンドロ3世までのシリーズの予定でした。ところが伝説にある女性の法王ジョヴァンナも間違えで胸像シリーズの仲間いりをしていたため、これを取払い、位置が一人分ずつずれたことから、アレッサンドロの後のルーチョまで付け加えるになったのです。これがなければ、アレッサンドロがイエスの左隣にいれたのに!

参照 Enzo Carli, Il Duomo di Siena e il Museo dell'Opera, Firenze, Scala, 1999.
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。