ミケランジェロが学んだポルタマーニャ

エミリアロマーニャ州
07 /23 2015
「Porta Magna(ポルタマーニャ)」とは、ボローニャのサン・ペトローニオ教会正面の中央扉のことです。
直訳すると「大きな扉」という意味です。
1425年から制作が始まった作品で、彫像と浮き彫りはシエナの芸術家ヤコポ・デッラ・クエルチャの手によります。
この扉をミケランジェロが研究し鑑賞することで、彼の壮大なスタイルが育てられたと言われます。
ポルタマーニャ1
ヤコポ・デッラ・クエルチャはこの扉に関して、1425年から1434年まで作業をし、そこで中断。そのまま1438年に亡くなってしまいます。
そのため作品は未完成のまま残り、1510年にアリドゥイーノ・アッリグッツィによって作業が継続されました。

ミケランジェロはこの扉の特に創世記から学び、システィーナ礼拝堂の天井画を描く時に役立てます。
また扉の上の聖母の像に対してミケランジェロは「15世紀のもっとも美しいマドンナだ」と讃えています。

ヤコポは縦枠の10枚の化粧板に創世記を浮き彫りで、隅切りには18人の預言者を、ルネッタには聖母子と聖アンブロージュと聖ペトローニオを配置しました。
またアーキトレーブには新約聖書の5つの場面が入っています。

創世記は次の場面です。
「アダムの創世」
「イブの創世」
「原罪」
「楽園追放」
「先祖の労働」
「カインとアベルの捧げもの」
「アベルの殺害」
「箱船から出るノア」
「ノアの泥酔」
「イサクの犠牲」

ヤコポの作品の焦点は、登場人物の生命感にあります。複雑な描線の遊びがサン・ペトローニオの浮き彫りに強いダイナミックさを与えているのです。ゴシック風の服の襞を使いつつ、素朴でどっしりとした人間の様子が目立ちます。

ダイナミックな構成、雄弁なポーズ、大きなジェスチャーが、あいまいな背景の上に彫られ場面を埋めています。
ポルターマーニャ2


参照 AA.VV., Emilia-Romagna (Guida rossa), Touring Club Italiano, Milano 1998 ISBN 88-365-0440-X
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。