聖地ヴェルナの聖なる行進

ウンブリア州
09 /10 2015
ラ・ヴェルナはカゼンティーノで最も有名な修道院であり、フランチェスコ修道会にとって重要な場所です。
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ここに最初の隠棲所が創設されたのは1213年のことで、フランチェスコの説教に心を打たれたオルランド伯爵から贈られた土地でした。その後、隠居所として多くの修道士が滞在することになります。
いくつかの祈禱所とサンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会が建設された後、1224年の聖痕の奇跡がきっかけとなり大きく発展します。
法王アレッサンドロ4世が教皇領の保護下に置き、1260年に新しい教会が、続いて「聖痕の礼拝堂」の建築されます。
さらに大きな教会の建築は1348年に始まりますが、長い間未完成のままで1459年にようやく完成にいたります。

今も毎日2回、僧侶たちはこの教会から聖痕の礼拝堂まで「processione 行進」を行います。

この行進には一般の参拝者も参加できるのです。
行進はまずこの教会でのミサから始まります。教会内部には曜日毎の祈りが冊子にされたものが置いてあり、参拝者はこれを手に祈りの文句を一緒に唱えます。
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その後、大きな十字架を掲げた神父を先頭に教会を出て、すぐ横にある「聖痕の廊下」を歩いて行きます。
ゆっくりとしたリズムで、単調な文句の賛美歌を歌いながら。
聖痕の礼拝堂までたどり着いたら、そこでお祈りをあげ、また元に教会まで同じように歩いて戻ります。

信仰の中心となる「聖痕の礼拝堂」の床には奇跡が起きた場所が石碑に刻まれています。
礼拝堂の奥の壁には釉薬陶器の祭壇があります。釉薬陶器のモチーフは「十字架磔刑と天使たち、聖母、聖ヨハネ、聖フランチェスコと聖ヒエロニムス」で、1481年にアンドレア・デッラ・ロッビアによって制作されました。
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フィレンツェ共和国で釉薬陶器を制作していたロッビア一族の作品が、この聖地には数多く残されているのです。
1230年にはこの礼拝堂にパドヴァの聖アントニオが数ヶ月の間、滞在していたそうです。

次回は「聖痕の廊下」と「聖フランチェスコのベッド」を紹介します。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。