聖痕の廊下

ウンブリア州
09 /11 2015
聖フランチェスコが聖痕を受けた土地ラ・ヴェルナには「聖痕の廊下」と呼ばれる建築があります。
教会の左横から始まり「聖痕の礼拝堂」まで繋がる廊下です。
ラヴェルナ1
現在の廊下は1578〜1582年の建築ですが、前回の日記で紹介した「聖なる行進」は、それ以前の1431年からこの空間で行われているのです。
廊下には聖フランチェスコの一生を彩るエピソードが18枚のフレスコ画で表現されています。
この作品は1929年と1962年に、バッチョ・マリア・バッチという芸術家によって描かれました。ここには元々17世紀のエマヌエレ・ダ・コモ作のフレスコ画があったそうですが、すでに19世紀にルイージ・アデモッロとジョヴァンニ・アデモッロによって一新されていました(アデモッロの作品は最後の3枚にまだ残っています)

注意しないと通り過ぎてしまうのですが、廊下の中央に小さな扉があります。
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扉を開くとそこには切り立つ崖があって、なんとも幻想的なのですが、その右手に石の階段があります。
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階段は岩に囲まれた空間へと続いていて、降りて行くとまるで氷室に入ったかのように気温がぐっと下がります。
夏でも肌寒いぐらいに、ひんやりしているのです。
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この小さな洞窟は、聖フランチェスコが地べたに直に寝ていたとされる場所で、後にここの土を持って帰ってしまう人が多かったため、今は保護のために鉄格子が設置されています。
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また洞窟の外側には小さなお庭があって、そこでは若い巡礼者が木の下で瞑想に耽っていました。
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まるでこの空間には、今も聖フランチェスコの精神が宿っているかのような穏やかな雰囲気なのです。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。