ストロッツィ宮殿特別展2015 Bellezza divina 白い磔刑

フィレンツェ市
10 /21 2015
フィレンツェのストロッツィ宮殿で行われている展示会「Bellezza divina(Divine Beauty 神の美しさ)」
19世紀半ばから20世紀半ばまでの宗教画の特別展を紹介する第4弾です。

「受胎告知」ヴィットーリオ・コルコス(1933)
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コルコスの珍しい宗教画です。この時代にコルコスは肖像画の依頼を多く受けていました。
彼の絵画の世俗的な雰囲気が、物思いにふける人物像に集約されています。同時代の東洋趣味の絵画の美しさにも通じるものがあります。

ヴィットーリオ・コルコス
リヴォルノ生まれの肖像画家です。ユダヤ人の家系に生まれ、フィレンツェのベッレアルティアカデミーに通いました。
後にナポリでドメニコ・モレッリのもとでそのスタイル(フォルムに関する研究と文学的研究)を学びます。
パリで印象派やシンボリズムの影響も受けた後に、フィレンツェで結婚しカルドゥッチやダンヌンツィオといった文学者と交流を持ちました。
またドイツやポルトガル、サヴォイアで王族や重要人物の肖像画を手がけました。
1800年の終わりから、第一次世界大戦前までの「ベル エポック」と呼びます。産業革命が始まり、世界はだんだんと豊かにすばらしくなっていくのみだと人々は考えていました。第一次、第二次世界大戦の破壊を経験した後に「ベル エポック」が実は夢の一時期であったと認識されるようになります。そんな時代に活躍した画家です。

「白い磔刑」マルク・シャガール(1938)
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ユダヤ人の迫害に対して告発を行う意味で描かれた作品です。
シャガールはキリストの腰布を礼拝のショールに、茨の冠を被り物に変えています。ユダヤ人の伝統的な服装です。
シナゴーグは燃え、人々は逃げ惑っています。法王フランチェスコのお気に入り作品として有名です。

マルク・シャガール
1887年7月7日、帝政ロシア領、現ベラルーシに生まれた東欧系ユダヤ人の画家です。愛妻ベラへの愛や結婚をテーマとした作品を多く製作して「愛の画家」と呼ばれました。
最初のパリ時代の作品にはキュビスムの影響が見られますが、ロシア時代にはロシア・アバンギャルドに参加して構成主義の影響の濃い作品、デザイン的作品を制作しました。ロシアを出た後の作品は「愛」の方への傾斜します。 第二次世界大戦時にはアメリカへ亡命、大戦後にフランス国籍を取得しました。

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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。