ストロッツィ宮殿特別展2015 Bellezza divina 祈り

フィレンツェ市
10 /22 2015
フィレンツェのストロッツィ宮殿で行われている展示会「Bellezza divina(Divine Beauty 神の美しさ)」
19世紀半ばから20世紀半ばまでの宗教画の特別展を紹介する第5弾です。

「アンジェラス(お告げの祈り)」ジャン=フランソワ・ミレー(1857〜1859)
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有名なこの構成の作品は、自然と人間の努力を繋ぐ精神性の世界的なイコンとなりました。シンプルで厳かな2人の人物の仕草の中に祈りの感情が溢れ、大きな風景の奥に鐘楼がそびえ立ちます。その鐘楼から響く鐘の音が夕刻の祈りへの招待なのです。

「朝の祈り」ヴィンチェンツォ・ヴェーラ(1846年)石膏
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石膏作品はヴェーラに対してヴィンスコンティ男爵から依頼された大理石作品の準備稿です。
ヴィスコンティ男爵はロマン主義絵画のコレクターであり、愛国主義者でした。画家フランチェスコ・アイエツからの勧めでヴェーラに作品を依頼します。
ヴェーラは彫刻家バリトリーニの「神への信頼」の構図を改訂して、個人的な信仰、暮らしの中の感情を表現しました。

ヴィンチェンツォ・ヴェーラ
スイス系イタリア人の彫刻家。ミラノのブレラアカデミーで学び、大聖堂大理石職人組合corporazione dei marmisti del Duomoで働きました。さらにカッチャトーリの工房やサバテッリの講座で学びます。
特に彫刻ではロレンツォ・バルトリーニから、絵画ではフランチェスコ・アイエツの造形から影響を受けています。
バルトリーニの自然派の傾向はヴェーラの若い頃の作品に見られ、その代表作が「朝の祈り」です(Museo del Costume Moda Immagineに展示されています)

ルネッサンス発祥の地フィレンツェでの近代宗教画展は、近代の画家がどのように中世〜ルネッサンス宗教画からインスピレーションを得ていったかが組む取れる面白い展示会となりました。展示会は2016年1月24日まで続きます。

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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。