メディチの壷

シニョーリア広場地区
11 /27 2015
ウッフィツィ美術館2階の中央部分に展示されている彫刻3体、今日はその真中の作品をご紹介します。
杯の形をしたクラテル(葡萄酒と水を混ぜるのに用いた口の広い壷)紀元前50年頃の作品です。
antico
ローマのサン・ピエトロ・イン・ヴィンコリでの16世紀の発掘作業によって発見されました。

80もの破片を組み合わせて復元され、欠けた部分は16世紀と18世紀に補完されました。
16世紀終わりにはローマのメディチ別荘庭に設置され、フィレンツェに移設されたのは1780年です。
19世紀初期にはフランス軍の掠奪から逃れるため、パレルモに移された時期もあったそうです。
ウッフィツィに戻ってからは長らくニオベの間に(2004年まで)展示されていました。

アカンサスの葉の上に人物像のグループが彫られています。
アルテミスの像の下に半裸の女性が身体をもたせかけていますが、この女性に関してはイピゲネイアとかテセウスに攫われたエレナ、カッサンドラ…様々な説があります。
現在はトロイ戦争の前にデルフィの神の神託を受けようと相談にくるギリシャの英雄がテーマではないかとされています。

多くの版画やコピーが18世紀に制作されていることから、この「メディチの壷」の名声が高かったことが伺われます。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。