夢の王子〜1〜 勢揃いしたタペストリー

シニョーリア広場地区
12 /02 2015
フィレンツェの市庁舎ヴェッキオ宮殿にて行われているタペストリー展「Il principe dei sogni(夢の王子)」(期間2015年9月16日〜2016年2月15日)をご紹介します。

133年の時を経て、ルネッサンスの重要な芸術家たちが手がけた「ヨセフの物語」がヴェッキオ宮殿にひとそろいとなって帰ってきました。
巨大なサイズの壁掛けの織物は20枚のシリーズで制作されました。メディチ家の当主コジモ1世の依頼によります。
20枚全部が最後にそろってヴェッキオ宮殿に展示されていたのは、なんとイタリア統一の時期まで遡らないといけないとのことです。
修復を終えた20枚はローマ→ミラノ→フィレンツェの順にお披露目中です。

「200人広間」に展示されたタペストリー
principe del s12

展示会の題名の「Il principe dei sogni(夢の王子)」は、物語の主人公、旧約聖書のヨセフが夢占いの才能に恵まれていたことから来ています。

「束の夢」
デザイン>アニョロ・ブロンズィーノ
制作  >Nicolas Karcher工房(1549年)
principe del s9
ユダヤ民族の族長ヤコブとラケルの間に最初に生まれた子供がヨセフです。ヨセフには数多くの兄がいますが、レアやはした女が産んだ全て異母兄弟なのです。
ある日ヨセフは兄たちの穀物の束が彼の束の前に頭を垂れるという夢を見ます。
それでなくても父親の寵愛を受けて、兄たちに嫉妬心を抱かれているヨセフですが…

「太陽と月と星の夢を語るヨセフ」
デザイン>アニョロ・ブロンズィーノ
制作  >Nicolas Karcher工房(1549年)
principe del s8
またヨセフは太陽と月と星が彼を拝むという夢を語ります。
兄たちは憎悪を募らせ、ヨセフを殺そうと決心します。

「売られたヨセフ」
デザイン>アニョロ・ブロンズィーノ
制作  >Jan Rost工房(1549年)
principe del s7
兄たちはヨセフを野におびき出し、服を剥ぐと穴(井戸)に投げ入れますが、殺害は思いとどまります。
そして通りかかったエジプトに向う商人に銀貨20枚で売り渡しました。

「ヤコブの嘆き」
デザイン>アニョロ・ブロンズィーノ
制作  >Jan Rost工房(1549年)
principe del s6
兄たちはヨセフの着物を子やぎの血に浸して、父ヤコブのところに持っていきます。
ヤコブは「悪い獣が彼を食ったのだ」と言い、悲嘆にくれます。

「夢の王子」展、物語は次回に続きます!

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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。