アッスンタのステンドグラス

シエナ県
12 /15 2015
シエナの大聖堂には、この街出身の芸術家ドゥッチョが制作したステンドグラスがあります。
ただし現在は大聖堂にあるのはコピーで、オリジナルは大聖堂付属美術館に展示されているのです。

vetrata2
ドゥッチョ・ディ・ブオンセーニャがデザインし、ガラス工房のマエストロがデザインに沿って制作し、さらにドゥッチョ自身がガラスの上にグリザイユ(モノクローム)で細部を描きました。直径5,6mの大きさがあります。
ドゥッチョが制作に関係した唯一のステンドグラスで、制作の時期は1287〜1288年の頃です。
ドゥッチョの作品は3作しか制作の時期がはっきりとわかっていないため、彼の作風の変化を見る上でも貴重な例です。

アッスンタ(マリア被昇天)のステンドグラスという名前からもわかるようにマリア様がモチーフです。

中央部分は上から下に
「戴冠」
「被昇天」
「マリアの死」
vetrata1
昇天の左右にはシエナの4人の守護聖人が並んでいます。
左 聖バルトロメオ、聖アンサーノ
右 聖クレシェンツィオ、聖サヴィーノ

そして4隅はそれぞれのシンボルと一緒に4人の福音書貴者のモチーフが入っています。

重要なのは「戴冠」の場面でマリア様とイエスが座っている王座や、福音書記者たちの座も大理石で表現されていることです。この作品以前は木製のものとして表現されてきました。
これはドゥッチョに限らず、チマブーエも、そして地方の違いなく全ての芸術家が木製の座を表現してきたのです。
この大理石の王座は13世紀に、この作品で初めて表現され、14世紀には一般的なモチーフとして普及していきます。

参照 Enzo Carli, Vetrata, 1946
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。