カルミネ修道院

アルノ河南地区
01 /12 2016
フィレンツェ、サンタ・マリア・デル・カルミネ修道院は、同名の教会の直ぐ横にあります。
何世紀にもわたって、破壊、再建、火事、爆撃などを経て、今の姿に至っています。1966年のフィレンツェ大洪水に至るまで、あまりに多くの改築が行われてきたため、今ではオリジナルの姿を想像するのも難しいのです。
chiostro

最初は小さな教会に付属した修道院でしたが、次第に大きく改築されていきました。多くの同心会が修道院の周囲に集まり、中でも未亡人たちが組織した「聖アニューゼ同心会」が聖書をテーマにした演劇を披露し、多くの市民を修道院に集めていたようです。

中庭(キオストロ)
教会のファサードの右手の扉から入ります。
16世紀終わり〜17世紀初めに建築されました。灰色の砂岩の柱が支えるアーチが囲んでいる四角い空間です。
ルネッタは建築当時に何人かの芸術家(ガレアッツォ・ギドーニ、ジョヴァン・バッティスタ・ギドーニ、コジモ・ウリヴェッリ、アントニオ・ピッローリ)が担当したフレスコ画で飾られています。
そのうちいくつかの場面は修復され、13世紀の参事会室(現チケット売り場)に展示されています。
失われてしまったルネッタの中にはマザッチョの描いたフレスコ画もあったそうです。
また中庭にアルノ川南岸の名家の家紋、墓碑、プラートの数学者の胸像なども展示されています。

元食堂には1582年に描かれたアレッサンドロ・アッローリの「最後の晩餐」があります。場面の左端にはアッローリの自画像が、右端にはスポンサーの肖像画が入っています。
また聖ニコロ同心会から由来する「受難の物語」「受胎告知と聖人」のモノクロームのフレスコ画(13世紀終わり)も展示されています。

そして残念ながら普段は入ることができない「円柱の間 La sala della Colonna」には次の作品があるそうです。
◉磔刑とカルミネ修道僧たち パオロ・スキアーヴォ工房
◉聖ヒエロニムスの一生 ゲラルド・スタルニーナ
◉王座の聖母と聖人 ピエトロ・ネッリ 1385年頃
◉カルメル修道会の規則の授与 フィリッポ・リッピ 1431年以前

第二の食堂はSala Vanni という名前でコンサート会場として使われています。
ここにある作品は次のものです。
◉最後の晩餐 シモーネ・ファリゼーオ、ジョヴァン・バッティスタ・ヴァンニ 1645年頃
◉受難の物語 リッポ・ダンドレーア 1402年
◉聖チリッロ スピネッロ・アレティーノ 14世紀

参照 Guida d'Italia, Firenze e provincia ("Guida Rossa"), Edizioni Touring Club Italiano, Milano 2007.

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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。