雪の聖母

フィレンツェ市
01 /06 2016
フィレンツェのサンタフェリチタ教会には重要なカッポーニ礼拝堂があります。
その正面に位置し、対となっているのがカニジャーニ礼拝堂です。
礼拝堂は16世紀終わりに建設され、カニジャーニ家の依頼で、ベルナルディーノ・ポッチェッティがフレスコ画で装飾しました。またクーポラ内は18世紀にトンマーゾ・ゲラルディーニによってフレスコ画が描かれます。

ポッチェッティがこの礼拝堂で扱ったテーマが「雪の聖母」です。

雪の聖母 (Madonna della Neve)は、4世紀の教皇リベリウスの時代の伝説です。
ローマに住んでいた裕福な貴族ジョヴァンニの夢の中でマリア様が「翌日の朝に新雪が積もっている場所に教会を建てるように」と、お告げをします。
8月4日という夏の夜のことなので、雪が降るとは考えられないのですが…
翌日、ジョバンニの眼が覚めると、エスクイリヌス丘の頂上に雪が積もっていました。そしてこの場所に聖母マリアに捧げる聖堂が建設され、現在のサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂となります。
雪の聖母

ベルナルディーノ・ポッチェッティ
16世紀末から17世紀初めにかけてフィレンツェで活躍した画家です。
1570〜1580年頃まで、彼はファサードの装飾に特化した芸術家だったので「ファサードのベルナルディーノ」「グロテスク様式のベルナルディーノ」「ミューズのベルナルディーノ」などと呼ばれていました。ブォンタレンティをマエストロとみなし、彼の計画した建物のファサードを装飾しました。
その後ローマに赴き、ファサードの装飾から絵画に路線変更します。

フィレンツェに残した作品は年代順に次のようになります。
◉サンタ・マリア・ノヴェッラの大回廊の装飾
◉カッポーニ宮の装飾
◉サンタ・フェリチタ聖堂のカニジャーニ礼拝堂のフレスコ画
◉カルトジオ会の聖人伝記作家となり、各地の修道院の装飾
◉サンタ・マリア・マッダレーナ・デ・パッツィ教会のジリオ家礼拝堂の装飾
◉マドンナ・デル・ソッコルソの礼拝堂の装飾
◉サンティッシマ・アンヌンツィアータの聖イグナチオ礼拝堂の装飾
◉サンタ・モナカ教会のフレスコ画「聖母マリア、聖マグダラのマリア、洗礼者聖ヨハネ」
◉カルミネ聖堂の油彩画「聖アンドレア・コルシーニの奇跡」板絵「受胎告知」フレスコ画「聖女エリアの犠牲」
◉サン・マルコ教会の装飾
◉サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会の大キオストロの装飾
◉インノチェンティ病院のロッジャのフレスコ画
◉サンタ・アポッローニア教会のクーポラの装飾

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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。