イエスと大工作業をする聖ヨゼフ

ドゥオーモ地区
04 /02 2016
フィレンツェのサン・ロレンツォ教会の中に印象的な「子供と作業をする聖ヨゼフ」という祭壇画があります。
聖ヨゼフの横にいるのは子供のイエスなのでしょう。
他の画家では見られないテーマ、教会の中ではとても珍しいです。
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作者はピエトロ・アンニゴーニ、1910年ミラノ生まれの画家です。
マスコミからは一時期「Il pittore delle regine 政府の画家」と呼ばれていました。

ミラノのアンブロズィアーナ図書館に通って、レオナルドの絵画技術を研究しました。
その後フィレンツェの美術アカデミーに通ったり、外国などに長い旅に出かけ、研究を続けます。

最初の展示会は1932年のことですが、すでにリアリズムに富んだ作風を見せ、最後までこれを貫きます。またルネサンスの時代のテンペラ画法を完全に使いこなすことができたと言います。

肖像画家として名声を轟かせ、イタリアの貴族達やイギリスの王家のために多くの作品を残しました。
エリザベス2世の肖像画は切手や、モーリシャスの紙幣にも使われたぐらいです。
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1966〜1988年の間に多くの展示会を開き、中には彼のフレスコ画への大きな情熱を表した展示会もありました。

前述したサン・ロレンツォ教会の絵画作品の他に、フィレンツェで見れる作品ではミゼルコルディア(大聖堂広場)の正面の壁にある「慈愛」があります。
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同信会の人間が病人を運んでいる場面で、ミゼルコルディアの福祉活動の一つを示しています。

2008年にはフィレンツェのヴィッラ・バルディーニに「ピエトロ・メンゴーニ美術館」が開設されました。

アンニゴーニは1988年にフィレンツェで亡くなり、サン・ミニアート・アル・モンテ教会前の墓地に眠っています。
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参照 Emanuele Barletti (a cura di), Pietro Annigoni presenza di un artista, Firenze, Polistampa, 2013, ISBN 88-59613221
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。