両性ヘルマプロディトスに触る

シニョーリア広場地区
05 /22 2016
ウッフィツィ美術館の中では、視覚障害者の方はゴム手袋をはめて彫刻に触ることができます。
古代彫刻や、「ヴィーナスの誕生」を立体で表現した浮き彫りに触って、凹凸の触感から作品を知ることができるのです。

でもこの作品は触ってビックリするでしょうね。
erma
何しろ、上と下と両方とも付いているんですから!

ヘルマプロディトス(イタリア語 Ermafrodito)は、ヘルメスとアフロディーテの間に生まれた子供。
その名前も両方の名前を融合したものです。
三者とも性愛や豊穣を司る神々なので、物語も自然、性的なものになります。
ヘルマプロディトス15歳のとき、旅の途中でナーイアスのサルマキスと出会います。
サルマキスは彼を誘惑し断られます。ところがヘルマプロディトスが服を脱いで泉へ入った時、隠れていたサルマキスが泉に飛び込んで少年を抱きしめ、無理やりキスをします。「どうか自分たちを離れ離れにしないで欲しい」というサルマキスの願いを神々が叶え、二人の体は融合して両性具有者となったのです。

ウッフィツィ美術館の作品は紀元前1世紀のもの。
岩の上にライオンの皮を敷いて、その上に横たわったヘルマプロディトスです。
サルマキスは岩のニンフだったのです。

修復が終わって新しい室内装飾となった38室に置かれています。
この部屋にはメディチ家当主フランチェスコ1世に関連した作品が展示されています。
次回はここに展示されている大きな寓意画を紹介します。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。