エルスハイマーの聖十字架伝説

アルノ河南地区
05 /25 2016
ピッティ宮殿のパラティーナ美術館に3ヶ月間(2016年4月19日〜7月30日)展示されているのが、アダム・エルスハイマー(Adam Elsheimer)の「聖十字架伝説」です。
storie della vera santa croce

古くはメディチ家のコジモ2世のコレクションに入っていましたが、現在はフランクフルトのStädel Museumにあり、今回はパラティーナ美術館のポントルモの作品と交換で貸し出されました。

アダム・エルスハイマーは17世紀初期のドイツ人画家です。作品にはさまざまな照明効果を与え、風景画については革新的な処理を使用し、レンブラント、ルーベンスなど多くの画家たちに影響を与えました。
ヴェネツィアで学んだと推定され、ローマに移ってからルーベンスの友人となります。
神話画でも宗教画でも、あまり描かれていない主題を好み扱いました。
次の3点が彼の作風の特徴です。
独創的な夜景描写
詩的な風景と前面に大きく描かれた人物との組み合わせで、風景に重要性を与える
ドイツとイタリアのスタイルの統合


「聖十字架伝説」の場面は次のものです。
「聖ヘレナの乗船」十字架を探すためにローマを旅立つコンスタンティヌス帝の母ヘレナです。
「ユダヤ人の尋問」唯一十字架の場所を知る男が拷問を受けた後、ヘレナの前に跪き、秘密を明かします。
「3つの十字架の発見」
「真の十字架の証拠」死人に十字架を触れさせ蘇ったことから、3本のうち真の十字架がどれか判明します。
「ヘラクレイオスへの警告」十字架再発見から2世紀後、東ローマ帝国皇帝ヘラクレイオスがペルシャ王から十字架を取り戻しエルサレムに持ち帰りますが、天使と司祭から慎ましくあるように注意されます。
「ヘラクレイオスのエルサレム入城」ヘラクレイオスは馬から降り、十字架を担いでエルサレムに入ります。

中央の大きな画面は「十字架の神格化と聖母の戴冠」となります。

参照
l'Altarolo di Elisheimer torna per tre mesi a palazzo Pitti
storie della vera croce
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。