彫刻のギャラリー

ドゥオーモ地区
06 /07 2016
2015年にリニューアルオープンしたフィレンツェの大聖堂付属美術館。
ウッフィツィについでフィレンツェで最も大きな面積を持った美術館となりました。
ミケランジェロ作「ピエタ」やドナテッロ作「マグダラのマリア」など、メインの作品は改築前の日記で紹介していますが、今回はそれ以外の作品や、新しい展示室を見ていきたいと思います。

まずは最初の「彫刻のギャラリー」と呼ばれる部屋から始まります。

14世紀初めの頃から、大聖堂正面だけではなく、洗礼堂の扉の上にも実物大の人物像が設置されていきます。
続いて鐘楼、大聖堂側面の扉上にも同様の彫刻が、さらに浮き彫りが置かれました。

シエナの芸術家ティーノ・ダ・カマイーノの作品。
tino
洗礼堂の扉の上に16世紀までありました。写真奥から3番目の洗礼者ヨハネの頭にはピサの彫刻家ジョヴァンニ・ピサーノの作品の影響が見られます。ジョヴァンニはシエナの大聖堂で仕事をしていたのです。

これらの作品群の横にはマンドルラの扉(大聖堂側面の扉)の装飾彫刻が展示されています。
こちらは扉の上のアーチの装飾です。
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マンドルラの扉は1391〜1422年にかけて制作されました。一部にはまだゴシック風の、また一部にはギリシャ〜古代ローマを真似た古典主義が見られ、15世紀初期の様式の過渡期をたどることができます。

若きドナテッロが彫ったと考えられる「Cristo vir dolorum」は、彼の後の作品である磔刑像(サンタクローチェ教会所蔵)の元になっています。
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vir dolorum=Uomo di dolori(苦しみの人)

また同じ扉から来た二人の預言者の像はドナテッロとナンニ・ディ・バンコの作品です。
ドナテッロはギベルティの工房で仕事をしていたので、ギベルティから優雅な作風を勉強したと考えられます。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。