断片の間

ドゥオーモ地区
06 /10 2016
2015年にリニューアルオープンしたフィレンツェの大聖堂付属美術館。
ウッフィツィについでフィレンツェで最も大きな面積を持った美術館となりました。
新しい展示室、展示物を見ていく第4弾です。

Sala dei frammenti(断片の間)には、取り外されてしまった大聖堂のファサードの化粧板の破片が展示されています。

こちらは中央の扉の上にあったアーキトレーブの一部です。この上にアルノルフォ・ディ・カンビオの「ガラスの目のマドンナ」があったので、彫刻の台座でもあった部分です。
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最初のファサードの建築家アルノルフォは20年もの間、ローマで活動をしていました。そこで学んだ12〜13世紀のモザイク加工を大聖堂ファサードに施していたのです。
これらの多くの装飾は1587年のファサード撤去工事の時に失われてしまいました。
ここにはその中の生き残りの一部が展示されているのです。
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これらの破片は20世紀にサンタ・レパラータ教会(サンタ・マリア・デル・フィオーレ教会の以前に同場所にあった教会)の発掘によって発見されました。16世紀の床の下から発見されましたので、古い教会の建築材を次世代の教会にリサイクルして利用していたことがわかります。

ガラスや石が嵌め込まれた当時のファサードは夕日に照らされて、新約聖書に書かれた「新しいイエルサレム Gerusalemme Celeste」を彷彿とさせたのでしょう。

※新しいイエルサレム  ヨハネの黙示録に、イエス・キリストからヨハネが受けた啓示として語られます。現在のイスラエル共和国の首都のエルサレムではなく、キリストの体である教会を象徴しています。

参照 Il nuovo museo dell'opera del Duomo , Timothy Verdon, Mandragola, ISBAN978-88-7461-267-3
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。