ブルネレスキとバンディネッリの内陣席

ドゥオーモ地区
06 /15 2016
2015年にリニューアルオープンしたフィレンツェの大聖堂付属美術館。
ウッフィツィについでフィレンツェで最も大きな面積を持った美術館となりました。
新しい展示室、展示物を見ていく第9弾です。

「クーポラのギャラリー」に次のようなモデルが置かれています。
これはブルネレスキが1436年に設計したcoro(内陣席、教会主祭壇の背後の聖職者祈祷席)です。
丸屋根が完成した後も、ブルネレスキはドゥオーモのために設計を続けたのですね。
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この木製のモデルは、あるメダルを元に復元されたものです。
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これは「パッツィ家の陰謀」を題材にしたメダルです。
1478年、パッツィ家はライバルであるメディチ家当主のロレンツォと弟のジュリアーノをドゥオーモのミサの間に暗殺しようとしました。ロレンツォは怪我を負ったものの、聖具室の中に立てこもって命は助かりましたが、ジュリアーノは暗殺されてしまいます。

この事件を記憶に残すために制作されたのが上の写真のメダルで、ベルトルド・ディ・ジョヴァンニ作です。
ブルネレスキの設計したコーロは後に取り壊されてしまいますので、このメダルが当時の様子を残す重要な資料なのです。

さらに第24室には16世紀に建設された内陣席モデルが展示されています。
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この改築はメディチ家が大公となってから、最初に行った改築計画の一つでした。教会内部を近代化し美化するために、1547年にコジモ1世が大理石の内陣席を建設をバンディネッリに依頼します。
バンディネッリが設計したのは、1436年にブルネレスキが建設した内陣席と同じように8角形のものでした。
この内陣席は1842年に上部と浮き彫り部分が撤去されてしまいます。

そのうちアーチの部分は、同美術館の「身廊の間」と「聖歌隊席の間」に展示されています。
またバンディネッリの手による浮き彫り24枚は第24室の周辺に設置されています。

自称ミケランジェロのライヴァルと揶揄されるバンディネッリですが、彼の作風は丸彫よりも浮き彫りの方が優れていると当時から評価されていました。

参照 Il nuovo museo dell'opera del Duomo , Timothy Verdon, Mandragola, ISBAN978-88-7461-267-3
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。