祭服の間

ドゥオーモ地区
06 /18 2016
2015年にリニューアルオープンしたフィレンツェの大聖堂付属美術館。
ウッフィツィについでフィレンツェで最も大きな面積を持った美術館となりました。
新しい展示室、展示物を見ていく第12弾です。

美術館の第20室は「Sala dei paramenti 祭服の間」です。
mod19
トスカーナ大公国の時代の式服が展示されています。

聖パオロは言いました「信者は救済という名の服に包まれている」
また使徒も「キリストの名によって洗礼を受けた者は、キリストを帯びている」と手紙に書いています。

聖務に使う式服は信仰によって得られる新しい環境を思い起こさせるもの、豪華な布地は栄光の運命を彷彿とさせるものでなくてはなりません。金糸や銀糸で織り込まれた布地は、威風や尊厳を表す手段だったのです。

ラテン系の教会では、主要な式服は古代ローマ帝国末期の民衆の服から由来しており「ダルマティカ」「ピアネータ」「カズラ」などがあります。

◉ダルマティカ
袖が付いたチュニックのようなもので、既に4世紀の頃から使われていました。栄誉の印として助祭に与えられていたものです。

◉ピアネータ
ローマ貴族が着ていたpoenulaから由来。首のところがV型に空いていて丸いマントのような形です。5世紀初めから式服として使われるようになりました。祭司の最も典型的な式服です。casula(意味 小さな家)と呼ばれることもあります。中世の終わりには脇が狭まる形に変化しました。

◉ピヴィアーレ
8〜9世紀のあたりから使用されるようになりました。長くゆったりしたマントです。飾り用の帽子が付いています。カロリング王朝の修道院から広まり、重要ではないミサの折に着用されました。ドイツでは晩祷に使う式服だったそうです。

古代ローマの伝統としてヨーロッパに普及した典型的な式服の色は、金、白、赤、緑、紫、黒です。
白、黒 大きな式典、聖人(殉教者ではない)の祭りで使用されました。
赤   殉教聖人の祭りに使用しました。
緑   普通の時期のミサに使用。
紫   待降節(クリスマス前の4週間)や四旬節(復活祭前の40日間)に使用。
黒   葬儀の時に使用。
ピンク 待降節の三番目の日曜日、四旬節の四番目の日曜日に使用。

参照 Il nuovo museo dell'opera del Duomo , Timothy Verdon, Mandragola, ISBAN978-88-7461-267-3
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。