バッカスとサテュロス

シニョーリア広場地区
07 /20 2016
ウッフィツィ美術館の古代彫刻を紹介するシリーズです。
今回は最上階の第一の廊下の最後のあたりに展示されている「Bacco e satiro バッカスとサテュロス」です。
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古代ギリシャの作品をローマ帝国時代(2世紀)にコピーした作品です。

ウッフィツィ美術館の多くの古代彫刻作品では、胴体と頭が別々の作品から来ているものが多いのですが、この作品ではバッカスもサテュロスも胴体と頭が同一のもので、保存の点から言って貴重な作品です。

視線を交わし合っているバッカスとサテュロスですが、学者によっては二つの別々の彫刻を融合させたものという意見もあります。

神バッカスに関しては、多くのエピソードが古代から残っています。
生命の力の神、そして特にブドウの木(またはブドウ酒)の神です。
またサテュロスは半人半獣の自然の精霊で「自然の豊穣の化身、欲情の塊」として表現されます。
バッカスと組みになっている作例は、ルネッサンス時代のミケランジェロの彫刻(バルジェッロ美術館)でも見ることができます。

ここではサテュロスは人間のもっとも下層の本能「欲情」のシンボルであることから、全体の生命のシンボルであるバッカスを見上げるポーズになっているそうです。

参照「Uffizi le sculture antiche」Giovanni di Pasquale, Fabrizio Paolucci Giunti ISBAN 88-09-01945-8
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。