ウッフィツィの円盤投げ選手

シニョーリア広場地区
07 /22 2016
ウッフィツィ美術館の古代彫刻を紹介するシリーズです。
今回は最上階の第一の廊下に展示されている「Discobolo」です。
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ウッフィツィ美術館には1585年に仲間入りしました。
その当時は、この作品は「犬を伴った若者」として表現された彫刻でした。
犬の存在から、「ゼウスから永遠の若さを与えられた羊飼いエンデュミオン」ではないかと考えられていました。

神話では…
山の頂で寝ていたエンデュミオンを見て恋に落ちた月の女神セレーネーが、ゼウスに彼を不老不死にするように頼みます。ゼウスはその願いを聞き入れて彼を永遠の眠りにつかせ、毎夜セレーネーは眠るエンデュミオーンのそばに寄り添うという話です。

犬の彫刻は失われ、彫刻が現在の姿になったのは18世紀のことです。この時にそれまで欠けていた頭部が付け加えられました。頭部は紀元前4世紀に普及していたタイプのレプリカです。

最近の研究ではこの若者の胴体部分はもともとDiscobolo ディスコーボロ(円盤投げ選手)という有名な古代彫刻のあまり優れてはいないコピーだったのではないかという意見があります。

Discoboloは、紀元前5世紀の古代ギリシアの彫刻家ミュロンが彫った作品です。アテネで活躍した彼の代表的な作品が「円盤投げ」や「ミノタウロス」で、激しい運動の瞬間を表現した傑作といわれています。

ローマ国立美術館にあるコピー。ミュロンのオリジナル作品はブロンズ製だったそうです。
円盤投げ

なるほど、そう言われてみると胴体の捻り方が似ていますね。

参照「Uffizi le sculture antiche」Giovanni di Pasquale, Fabrizio Paolucci Giunti ISBAN 88-09-01945-8
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。