古代からあった盛り髪

シニョーリア広場地区
07 /23 2016
ウッフィツィ美術館の古代彫刻を紹介するシリーズです。
今回は最上階の第一の廊下に展示されている「Busto della c. d .Giulia ジュリアの胸像」です。
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最上階の廊下の胸像の並びについてはこちらを参考にしてください。
ウッフィツィ古代彫刻の鑑賞ポイント

この女性の胸像はウッフィツィ美術館にある女性胸像の中で、最も美しい作品と言われています。
2世紀頃の作品ですが、胸部の服の襞は現代に作られ付け足されました。

表情の細かい表現が素晴らしいですね。
顔の部分の石の表面は滑らかで、細かい巻き毛の表現と対照的です。
巻き毛の穴の部分にはドリルで穴が深く彫られているんです。

ピサ大聖堂ファサードの円柱のアカンサス(葉アザミ)模様でも、深い穴が植物の間に彫られているのですが、イタリア人ガイドがやはりドリルで彫ったと言っていました。もちろん手動です。あちらは11世紀着工の建築物ですが、古代ローマからそのような道具が彫刻に使われていたことがわかります。

とにかくこの髪型から推察すると「ジュリアの胸像」がトライヤヌス帝の時代のものであることがわかるそうです。
額の部分の帯は、かつらと地毛の境目を隠すためです。
お客様がこの彫刻を見たときに「古代から(髪を)盛ってたんですねえ」とおっしゃって、古代の女性ファッションも今に通じるものがあるんだなと思いました。

参照「Uffizi le sculture antiche」Giovanni di Pasquale, Fabrizio Paolucci Giunti ISBAN 88-09-01945-8
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。