レダと白鳥ならぬガチョウ?

シニョーリア広場地区
07 /24 2016
ウッフィツィ美術館の古代彫刻を紹介するシリーズです。
今回は最上階の第一の廊下に展示されている「statua di Leda レダの彫像」です。
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紀元前4世紀の古代ギリシャの作品を、古代ローマ時代の2世紀頃にコピーした作品、高さ171cm
公式に「レダ」と呼ばれてはいますが、有名な彫刻家スコパスの「レダと白鳥」のコピーとは認識し難しい作品です。

レダと白鳥
ギリシア神話の主神ゼウスが白鳥に変身し、スパルタ王の妻レダを誘惑したというエピソードです。
レダが生んだ2個の卵からは、双子の男の子、双子の女の子それぞれが生まれます。男の子たちは後に双子座のカストールとポリュデウケースとなります。
またレダの話はイタリアルネサンス期の古典的官能表現とともに広く取り上げられたモチーフ。男女間の性愛を描写することは危険な行為(教会から禁止されていた)だったため、代わりに白鳥との行為をエロチックに表現したのです。
レオナルド・ダ・ヴィンチもミケランジェロもこのテーマを扱ったのですが、両作品は共にフランス王家が所有していた時、道徳心の強い人物によって破棄されてしまったそうです。もったいない!

ウッフィツィの古代彫刻では女性が白鳥というよりもガチョウを守っているように見えます。
そのため、研究者の中にはこの作品を他の題名で呼ぶ人もいます。
多くの修復が行われていて、表面が強く磨かれているために輝きが失われています。

「レダと白鳥」は古代ローマで多数が制作されていて、当時から人気のあったテーマであることがわかります。

参照「Uffizi le sculture antiche」Giovanni di Pasquale, Fabrizio Paolucci Giunti ISBAN 88-09-01945-8
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。