クーポラのフレスコ画 正義の美徳と貪欲の地獄

ドゥオーモ地区
08 /24 2016
フィレンツェの大聖堂(ドゥオーモ)の丸屋根(クーポラ)内部に描かれたフレスコ画の詳細について、ご紹介する第7弾です。

今回は8角形のうち、南西の部分を見ていきます。
右袖廊の上に当たる部分です。
affresco del d3
上部では天使がいばらの冠を持って飛翔しています。キリストの受難の最も代表的なシンボルです。その下の天使たちは権天使(天使の9階級中第7位)です。

本を支えもつ3人の天使は他の角度と同じ意味合いを持っていて、本の中の目(穴)は「罪から放たれた意識」のシンボルです。

中央部分には王、皇帝、君主などが描かれています。
メディチ家のコジモ1世(腰に手を当て、黒い服に白い毛皮のベスト)
メディチ家のフランチェスコ1世(コジモ1世の後ろ)
ヴェネツィアのドージェ
フランス王フランチェスコ1世(青いマント)
神聖ローマ皇帝カール5世(コジモ1世の前に座っている)

下の層には3人の美徳の偶像がいます。
情け深いことの幸福
正義の美徳
熟慮の恩恵


「情け深さ」は羽を生やし、栄光のシンボルである月桂樹の冠を頭にしています。
右の正義は枢要徳の中で最も重要とされている徳です。剣を炎は彼女の持ち物(慈愛が炎を持っていることもあります)
「熟慮」は老人の姿で本を手にし、彼の肩にいる天使の言葉を聞いています。

その下には他の場面と同じく、本を持った怪物がいます。本の真ん中に空いた目(穴)は、罪に濡れた意識のシンボルで地獄をの方を向いています。

最下辺、左では救われた魂が天の世界へと導かれています。
そして右には貪欲に支配された地獄が広がっています。この地獄のシンボルとなる動物はカエルです。すぐに逃げて他に貢献しようということがない性質です。

八角形の区画を時計回りに見ていくフレスコ画、次回は南部分です。

参照 Gli aggreghi della Cupola di Santa Maria del Fiore, LIBRERIA EDITRICE FIORENTINA
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。