クーポラのフレスコ画 剛毅の美徳と憤怒の地獄

ドゥオーモ地区
08 /26 2016
フィレンツェの大聖堂(ドゥオーモ)の丸屋根(クーポラ)内部に描かれたフレスコ画の詳細について、ご紹介する第9弾、最終回です。

今回は8角形のうち、南西の部分を見ていきます。「審判のキリスト」の場面の右に当たる区画で、古い聖具室の上にあります。
affresco del d1
上部には槍と聖杯を持った天使が飛翔しています。槍はキリストの受難の象徴の一つ、杯は聖体拝領の儀式に使われる道具です。その下には美徳の名を頂いた天使たちがいます。

中央部分には殉教者たちが並んでいます。彼らの手には殉教者のシンボルであるシュロの葉が握られ、また何人かは殉教に使われた道具によって見分けが容易になっています。

聖ロレンツォ→焼き網
聖ステファノ→石
聖セバスティアーノ→矢

その下には美徳の偶像の3人がいます。
忍耐の美徳 右手の女性で牛のくびきを持っています。
困窮者の祝福 両手で顔を覆っています。
剛毅の恩恵 中央で羽を生やし兜を身につけ、月桂冠を持っています。

最下層の左では救済された魂が天に導かれている一方で、右では二人の天使がラッパを吹き鳴らし、断罪されたものが「憤怒の地獄」へと追いやられています。この地獄のシンボルとされている動物がクマです。

さてこれでフィレンツェ大聖堂のクーポラ内部のフレスコ画を一周した形となります。
下からではかなり上方を見上げなければなりませんので、詳細まで見分けがつきにくいと思います。
クーポラに階段で登る方は、途中の内部テラスから近くに見ることができますので、パノラマだけではなくて天井画もお楽しみくださいね。

参照 Gli aggreghi della Cupola di Santa Maria del Fiore, LIBRERIA EDITRICE FIORENTINA
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。