捨て子養育院付属美術館 リニューアルオープン

サンマルコ地区
09 /06 2016
2016年6月24日にフィレンツェの「捨て子養育院付属美術館 Museo degli Innocenti」がリニューアルオープンしました。
去年にやはりリニューアルオープンした大聖堂付属美術館も、内部が大幅に変化していて驚きましたが、こちらもかなり大きな改変です。モダンになりました!(教会関連はお金があるなあ…)

今日からリニューアルオープンした美術館の様子をリポートします。

捨て子養育院に関しては以前に書いた日記も参考にされてください→「ヨーロッパ最古の孤児院」「スペダーレ・デイ・イノチェンティ

入り口もモダンになりました。
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今までは中庭から2階に上がったギャラリーのような部屋だけでしたが、改築後の美術館は展示面積1456㎡!
3つの階に分かれています。それ以外にもイベントや教育的な活動ができる面積が1655㎡もあるそうです。

今までなかった地下のスペース。ギャラリーとなっていて、捨て子養育院の歴史をたどることができます。
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「絹織物業組合の紋章」
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絹織物業組合は毛織り物業組合と並んで、フィレンツェ共和国で大きな組織でした。彼らがスポンサーとなって捨て子養育院の建設が行われます。13世紀の時代からフィレンツェ共和国政府は、「大組合」に公共建築物や宗教建築物を依頼していったのです。
こうして大聖堂、洗礼堂、主要な教会、病院などが建設されていきました。

テッラコッタに彩色したこちらの作品はマルコ・デッラ・ロッビア(出家した後の名前はフラ・マッティーア)の作品です。
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1532以降に制作され、17世紀には施設内の女性用の教会の中にプレセーペとして設置されていた記録が残っています。
捨て子が母親によってruotaに託されると、ruotaが回され教会内部に赤ん坊だけが入っていく仕組みになっていましたが、その赤ん坊を歓迎するように、この「マリアとヨゼフ」の像が設置されていたそうです。
プレセーペには子供のイエスの像が必要ですが、それがここでは欠けているのは実際の赤ん坊がその役割を果たしていたからです。

フィレンツェの画家による「捨て子の聖母(Madonna degli Innocenti)」です。16世紀中頃の作品。
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聖母がマントを広げて、その慈悲の元に子供達を保護しているモチーフです。
背景には捨て子養育院のロッジャが見えますが、円の中にアンドレア・デッラ・ロッビア制作の釉薬陶器のメダイヨンがはめられる前の様子です。
板絵ではなく、布地の上に描かれているため、宗教的行列のさいに縦長の垂れ幕として使われた可能性があります。
1446年に描かれたドメニコ・ディ・ミケリーノの作品がモデルになっていると考えられています。

次回に続きます!
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。