ニュー・ウッフィツィ・プロジェクト

シニョーリア広場地区
11 /02 2016
フィレンツェのウッフィツィ美術館は数年にわたり改築工事が行われています。
そのために作品の展示室が移動したり、写真を撮るのに邪魔なクレーンが何年もあったり。

いつ終わるのかわかりませんが、かなりいいところまで来ているのではないでしょうか?
YouTubeにあったこちらの動画を見ると、それがわかります。


◎2007年 入り口ホール改築
最上階に通じる階段と入り口ホールは18世紀の改築によってできた空間。ロレーヌ家のピエトロ・レオポルドの時代でした。以前は壁が小豆色だったのが、ロレーヌ家のシンボルカラー淡い緑色に塗り替えられました。

◎廊下からトリブーナの左右の部屋(数学の間、小ホール)に入る扉が、資料に基づき復元されました。トリブーナから続く部屋が5つ開かれました。これらの部屋はメディチの時代には武器庫でした。天井画はグロテスク模様に縁取られた「武器の工房」「フィレンツェの代表的な建築物」などが見られます。

◎最上階西側の廊下から、改築された部屋に入ります。壁はオリーブグリーンに塗られました。15世紀の作品を展示しているという目印です。また彫刻作品が置かれている部屋の壁が下の階のヴォールト(半円筒アーチ)を圧迫をしていたので、その間の空間に梁を挿入し、メインの壁で支えるように改築されました。

◎同じようにその横にある廊下の床下も補強されました。工事中は鑑賞者の流れを妨げないように廊下を半分に分けて、最初は壁側、次に窓側というように工事を進めました。工事部分は壁で遮られ、廊下を行く人からは見えないようになっていました。

◎ricetto di iscrizione(登録の部屋)〜ヘルマプロディトスの彫刻が置かれています〜も床が補強されましたが、こちらには床の中に炭素鋼の布も挿入されました。

◎2011年 ニオべの間には大きなサイズの古代彫刻が置かれていますが、彫刻の重さのために床が陥没している部分が発見され、床の補強が行われました。

◎カフェテラスの横に大きな階段ができました。この空間は古い郵便局の中庭であり建物外部でしたが、天窓を設けて石と真鍮の階段を設置しました。途中にトイレ階が設置されます。

◎2階(primo piano)に外国人画家の区画ができました。この区画の壁は青色で統一されています。この空間はもともとはウッフィツィの外側でありましたが、18世紀に建設されquatiere svizzeri(スイス人の区画)と呼ばれて「修復工房」「デザインと印刷物の資料室」として使用されていました。

◎ヘレニズム彫刻の部屋ができました。壁に16世紀の絵画作品の展示室と同じ色「赤」が使われているのは、これらの彫刻が16世紀の芸術家にインスピレーションを与えたからです。

◎16世紀の絵画作品が赤い壁の上に展示されていますが、その壁の後ろに空調設備が取り付けられています。これらの部屋は30年前までは国家記録保管所として使われていました。

◎17世紀の作品の部屋には黄色い壁を設置。

◎通常展示の横には特別展の部屋が並んでいますが、こちらも通常展示の部屋にすることによって、倉庫に置かれている作品も陽の目を見ることができるでしょう。

◎特別展はウッフィツィの図書館の一階の空間に移されます。美術館を出て、坂の右にある建物です。

動画は2014年のものなので、その後の工事の結果…
◎ミケランジェロの部屋ができました。壁の色は赤。
◎2016年10月ボッティチェリの部屋の修復工事が終了。

あとは磯崎新さん設計の出口は一体建設されるのか?どうか?も気になるところです。

まだまだ変化していくウッフィツィ美術館。
あと工事が何年続くのか。早く完成した姿を見たいものです。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。