看護人の生活

サンマルコ地区
01 /20 2017
フィレンツェのアカデミア美術館はミケランジェロの彫刻で有名ですが、絵画作品も数多く展示されています。ゴシックからマニエリズムまで、アカデミア美術館の絵画作品を紹介する第3弾。

「L'Episodio di vita ospedaliera 看護人の生活のエピソード」
 ポントルモ作 1514年 フレスコ画
聖ウミルタ
サン・マッテオ病院の壁にモノクロームで描かれた作品です。
病院は18世紀に廃止されアカデミア美術館の一部となりました。フレスコ画は壁から剥がされ、元あった部屋に展示されています。
元あった場所とは、現在のアカデミア美術館内のジプソテーカ(石膏室)です。

以前はアンドレア・デル・サルトの作品と考えられていましたが、現在はポントルモの若い時代の作品とされています。

女性用の病院の内部の様子を紹介していますが、サンタ・ウミルタという13世紀のヴァッロンブローザ修道院の修道女の生活を表しているという意見もあります。
画面を良く見ると頭の上に光の輪が描かれた人物が何回か登場しているので、なるほど聖女の物語であるということがわかります。左手で病人の足を洗っている聖女がいて、このシーンから聖ウミルタ(ウミルタとは「謙遜」の意味)ではないかと考えられます。

何れにしても場面はアンドレア・デル・サルト作「マリアの誕生」(サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会)をモデルにしてます。床に置かれた洗面器や脱げたサンダルなど、幾つかの共通点があります。
マリアの誕生

参照 Elisabetta Marchetti Letta, Pontormo, Rosso Fiorentino, Scala, Firenze 1994. ISBN 88-8117-028-0
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。