トスカーナ大公の宝物庫

アルノ河南地区
02 /15 2017
フィレンツェの支配者であったメディチ家が住んでいたピッティ宮殿。
その中には多くの美術館が併設されています。日本人のグループではそのうちの一つ、パラティーナ美術館を訪れることがたまにあるぐらいです。そこでピッティ宮殿の中の美術館を一つずつ簡単に紹介していく第4弾です。

王宮美術館パラティーナ」「モニュメンタル・アパートメント」「近代美術ギャラリー」に続き、今日ご紹介するのは「Il Tesoro dei Granduchi 大公の宝物庫」と呼ばれる美術館。以前は「Museo degli Argenti 銀器博物館」と呼ばれていました。

ピッティ宮殿の北側、地上階(14部屋)と中2階(13部屋)を占める美術館です。
「メディチ家の宝物庫」とも呼ばれ、メディチ時代から後を継いだロレーヌ・ハプスブルク家のコレクションが収められています。コレクションの内容は金細工、銀細工、クリスタルや象牙や貴石を使った装飾品です。またカメオや彫刻の展示物も貴重です。

象牙作品
大公の宝物庫1
2013年から「ボーボリ庭園」「衣装博物館」「陶磁器博物館」「バルディーニ庭園」とセット料金となっていて、このグループでまとめると、イタリアの美術館の中で年間入場者数が6番目に多い場所となります。2016年は88万人が見学しました。

地上階の部屋にはこの美術館の中で最も古いコレクションが展示されています。それはロレンツォ豪華王が収集したもので、古代(ローマ、サーサーン朝、ヴェネツィア)の壺です。壺には15世紀に付け加えられた部分があり、その時代の碑文が入っています。

建物の北側にあることからトスカーナ大公はこれらの部屋を夏季に使っていたそうです。大きな宮殿なので、季節によって住む部屋を変えていたのですね!

またコレクションとともに素晴らしいのが、部屋の壁に描かれたフレスコ画です。メディチ家を礼賛するテーマから、だまし絵「sotto in su(ソット・イン・スー 下から見上げた形で、実物以上に天井が高く見えたり天井に穴が空いていて天空まで続くように見えたりします)」で装飾されてます。フランス語でトロンプ・ルイユと呼ばれ、シュルレアリスムにおいてよく用いられた手法・技法ですね。
大公の宝物庫2

石の壁で囲まれた部屋でありながら、この壁面装飾のおかげで開放感もあります。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。