クリスティアーノ・バンティのコレクション

アルノ河南地区
03 /05 2017
フィレンツェの支配者であったメディチ家が住んでいたピッティ宮殿。
その中には多くの美術館が併設されています。ラッファエッロやルーベンスの絵があるパラティーナ美術館からさらに階段を登った3階にある「「La Galleria d'arte moderna 近代美術ギャラリー」の作品と部屋を紹介する第11弾!

※「近代美術ギャラリー」は、2013年から「パラティーナ・ギャラリー」「モニュメンタル・アパートメント」「近代美術館」の3つがセット料金チケットとなっています。

Sala 10
1955年に亡くなったアドリアーナ・バンティの遺贈の結果、1958年にバンティ・コレクションがギャラリーに属することになりました。

クリスティアーノ・バンティはピサ県Santa Croce sull'Arno出身の画家で、マッキャイウォーリ派の主要人物です。
豊かなブルジョア階級に生まれ、新古典主義のアカデミーで教育を受けます。古典主義を早くに乗り越え、マッキャイウォーリ派としてフィレンツェで活躍しました。

ヴェットーリ伯爵から相続した別荘に招いた人々の様子を描くことが多かったそうです。
「三人の田舎の婦人」バンティ作
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テレマコ・シニョリーニやヴィンチェンツォ・カビアンカの友人で、一緒にラ・スペーツィアに赴き、マッキャイウォーリ画法の研究をしました。ジョヴァンニ・ボルディーニとも交友があり、彼らの作品や当時の重要な画家シルヴェストロ・レーガ、ジョヴァンニ・ファットーリ、ジュゼッペ・アッバーティ、アントニオ・フォンタネージの作品を収集しています。

コレクションには、バンティの二面性が反映されています。
フランスの芸術のメッセージから最初に影響を受けた芸術家たち(アルタムーラ、モレッリ、デ・テイヴォリ)の作品と、当時の文芸保護者の趣味に合わせた作品とが入り混じっているのです。

ニーノ・コスタやフォンタネージが描いた、コローやバルビゾン派の自然主義に近寄った風景画や畑で働く人々の様子。このような作品はブルジョア階級からの依頼で制作されていきました。
収集家としては、上流階級の好みやバンティ家のコスモポリタニズムに合った作品を集めます。特にボルディーニがシックな作風の肖像画で、このような要望に応えた作品を描いています。

「アイーデ・バンティの肖像画」ジョヴァンニ・ボルディーニ作
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ジョヴァンニ・ボルディーニはフェラーラ出身のイタリア印象派画家。ベル・エポック時代のフランス・パリ社交界で肖像画家として名声を得ました。

画家一族の家系に生まれて、フィレンツェの美術学校で学びます。
外光派や印象派を探究して「神経質」「スケッチ風」「花火を散らしたような」独特な画法にたどり着きます。

パリに住むようになってから、パリの芸術界や社交界の著名人となり、1880年代にパリの紳士や美女を注文主とする肖像画家として成功を収めました。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。