文芸雑誌マルゾッコとレオナルド

アルノ河南地区
04 /11 2017
フィレンツェの支配者であったメディチ家が住んでいたピッティ宮殿。
その中には多くの美術館が併設されています。ラッファエッロやルーベンスの絵があるパラティーナ美術館からさらに階段を登った3階にある「「La Galleria d'arte moderna 近代美術ギャラリー」の作品と部屋を紹介するシリーズです。

Sala 27
19世紀末の美的感覚に影響を受けた芸術家と、ヨーロッパの新しい傾向に適応しようという芸術家が対立したのが20世紀初めのフィレンツェでした。

この頃フィレンツェにて発行された文芸雑誌「マルゾッコ」と「レオナルド」です。

マルゾッコはライオンと百合の紋章を合わせたフィレンツェのシンボルで、ルネッサンス時代のドナテッロがマルゾッコの像を彫ったことでも有名です。
雑誌「マルゾッコ」ではウーゴ・オジェッティの社会進歩を切望するコスモポリタニズムのヴィジョンが中心です。ここから若い芸術家ソッフィチやコステッティ、スパディーニが影響を受けました。

対して雑誌「レオナルド」は優雅な上流階級のインテリたちが発行に協力、ここではジョヴァンニ・パピーニに指導された支持者たちがいました。

この相反するグループの作品が展示されているのが近代美術館の第26室なのです。

「ジュッベ・ロッセのサンルーム」バッチョ・マリア・バッチ作
artemoderna61
ジュッベ・ロッセは今でもレプブリカ広場にあるバールです。
文学士が集まる場所でしたが、次第に未来派の集会所になります。未来派は「過去の芸術の徹底破壊」「機械化によって実現された近代社会の速さ」を称えます。1920年代からファシズムにつながり、戦争を「世の中を衛生的にする唯一の方法」として賛美するようになります。

「打ち明け話」アルマンド・スパディーニ作
artemoderna60
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。