救済された美

ドゥオーモ地区
04 /26 2017
前回に続き、メディチ・リッカルディ宮殿の中で行われていた展示会の様子をご紹介します。
題名は「Bellezza salvata Firenze 1966-2016( 救済された美 フィレンツェ)」です。
1966年11月4日に起きたフィレンツェ大洪水によって被害を受けた美術品で、修復が終わったものが展示されていました。
2016年12月1日〜3月26日が展示期間でしたが、延長されて4月17日まで。期間ギリギリで見学してきました。

こちらは水没の深さを示す地図です。
bellezza salvata6
一番深く、さらに広域に浸水したのがサンタクローチェ地区だとはっきりわかります。この範囲に国立中央図書館、バルジェッロやヴェルディ劇場、シナゴーグも入っています。

こちらはウッフィツィ美術館にて洪水の被害を受けた作品。
紀元2世紀のアントニウス・ピウス皇帝の妻の胸像です。元はカステッロのコルシーニ宮殿所蔵。
bellezza salvata5

バルジェッロ美術館の臼砲。16世紀の鉄製です。
bellezza slavata4

ドゥオーモ付属美術館より。聖歌隊用の楽譜です。
bellezza salvata2
楽譜は滲んでいますが、細密画の部分は明確に残っています。

考古学博物館より。エトルリア時代の骨壷。蓋の上で食事をしている人々の様子が素朴で微笑ましいです。
bellezza salvata3
エトルリア人はal di là(あの世)に行っても、現世と同じ生活があると信じてました。

こちらはシナゴーグから。
bellezza salvata1
フィレンツェのシナゴーグは1882年にトレヴェス、ファルチーニ、ミケーリの設計によって完成したもので、ユダヤ文化に触れることができる美術館が併設されいます。

こうやってフィレンツェ中心部の様々な場所から運ばれた美術品を見ていくと、50年前の洪水がどれだけ町を危機的状況に陥れたかわかります。中には修復の技術が進化したことによって、ようやく半世紀後に修復された作品もあります。

美術品は作り出すだけではなく、それを保存、修復していくのにも不断の努力が必要なんだな〜と実感しました。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。