シエナのピナコテーカ ゴシックのシエナ派

シエナ県
05 /22 2017
シエナの国立美術館、ピナコテーカ(絵画館)を紹介する第2弾です。
美術館の住所はVia San Pietro, 29、大聖堂から近い位置にあります。

上の階から時代順にシエナ派の作品が展示されています。

第1室〜2室には初期ゴシック時代の作品(12〜13世紀)が展示されています。

第1室
◉サン・ピエロ教会の磔刑図(12世紀終わり)
◉磔刑図n. 597「サンタ・キアラの十字架」13世紀はじめ
◉テレッサの師匠作「救世主のパリオット(祭壇前部装飾)」1215年
◉グイード・ダ・シエナ作「イエスの変容」祭壇布、布地にテンペラ画法の珍しい作品

第2室
グイド・ダ・シエナと弟子の作品。
彼は1260〜80年の頃にシエナで活躍した画家で、ピザンチン文化の影響を受け、コッポ・ディ・マルコヴァルドに近い作風を持っていました。はっきりとした明暗のエフェクトと抽象的な形態が特徴です。

第3〜4室
ドゥッチョ・ディ・ブオンセーニャとその弟子の作品。当時のシエナ派が高い表現力を持っていたことがわかる部屋です。
◉ドゥッチョの多翼祭壇画n. 28 1300〜1305年
pinacoteca si10
おそらくシエナのサン・ドメニコ教会にあった作品(聖ドメニコの姿が描かれていることから、そのように推測されています)この作品に関しての資料は非常に少なく、ウンブリアの国立ギャラリーの作品スタイルに似ていることから、同じ時期の14世紀初期の作品を考えられています。ドゥッチョがより洗練されたスタイルを確立し、またフィレンツェ派の作風(ジョットの作品に見られる柔らかい体の立体感)を学んでいた時期にあたります。

第5〜6室
シモーネ・マルティーニと弟子の作品(リッポ・メンミなど)
◉ミゼルコルディアの聖母 シモーネ・マルティーニ 
pinacoteca si9
マリア様のマントの下は、その加護の恩恵を受けることを意味しています。

第7室
14世紀のシエナ派の締めとして、ピエトロとアンブロージョのロレンツェッティ兄弟、その弟子たちの作品。
◉カルミネ祭壇画 ピエトロ・ロレンツェッティ 1327〜1328年
pinacoteca si11
14世紀シエナ派の代表的な作品の一つです。
王座のマリア様は彼の友人であったティーノ・ダ・カマイーノがフィレンツェの洗礼堂のために彫った「信仰(の偶像)」によく似ています(フィレンツェ大聖堂付属美術館所有)
プレデッラ(裾絵)は、まるで細密画のように細かく描き込まれています。背景も物語性を出すのに一役買っています。
テーマは預言者エリヤの物語や、カルミネ修道会の会則の認可の場面です。

次回は同美術館のルネッサンス時代の作品を紹介します。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。