シエナのピナコテーカ ルネッサンス初期のシエナ派

シエナ県
05 /23 2017
シエナの国立美術館、ピナコテーカ(絵画館)を紹介する第3弾です。
美術館の住所はVia San Pietro, 29、大聖堂から近い位置にあります。

今日はルネッサンス時代のシエナ派の作品を見ていきます。
第12〜13室
◉ジョヴァンニ・ディ・パオロ
「磔刑図」「スタッジャの祭壇画」「サン・ニコラの多翼祭壇画」「マエスタ」「書斎のサン・ジローラモ」「謙遜の聖母」など。
タッデオ・ディバルトロの元で修業し、ダンテの作品に添えるイラストを描いた画家です。冷たくて硬い印象の光を使い、伸びた形態が特徴。国際ゴシック様式のジェンティーレ・ダ・ファブリアーノの影響を受けています。
ジョヴァンニ・ディ・パオロ

◉サッセッタ
「毛織物業同業者組合の祭壇画」「聖母子と2人の天使」など。
本名はStefano di Giovanni di Consoloで、サッセッタという呼び名は18世紀から見られます。文書上の名前を間違って読まれたところ、そのまま定着してしまったと考えられています。最初の活動記録は1423年に遡ります。引き伸ばした人物像や金色の背景、しかしプレデッラ(裾絵)には遠近法を使った背景も見られ、ゴシックとルネッサンスの過渡期の作風です。遠近法については若い頃にフィレンツェのマザッチョやパオロ・ウッチェッロの作品から学んだと考えられます。

第14〜15室
◉フランチェスコ・ディ・ジョルジョ
「受胎告知」「生誕」
ウルビーノにて軍事技術者としてフェデリコ・ダ・モンテフェルトロに仕えたことがある芸術家です。
軍事技術者・構造設計者としても評判が高く、レオナルド・ダ・ヴィンチが彼の元を訪れ、影響を与えたと考えられています。
◉マッテオ・ディ・ジョヴァンニ
「聖母子」
15世紀後半にシエナで活躍した画家で、サンセポルクロでピエロ・デッラ・フランチェスカの多翼祭壇画を完成させました。
◉ネロッチョ・ディ・バルトロメーオ
「聖母子と聖人の三翼祭壇画」
画家であり彫刻家でもあるシエナのルネッサンス初期の芸術家。ウッフィツィにある「サン・ベネディクトの生涯」を描きました。ヴェッキエッタの弟子、のちディ・ジョルジョに弟子入り。
◉アンドレア・ディ・ニッコロ
「羊飼いの礼拝」
ヴェッキエッタの弟子。

第18室
◉ドメニコ・ディ・バルトロ
展示されている「謙遜の聖母」は、記録に残る彼の最初の作品。
モニュメンタルな形態と人物のメランコリーな瞳が特徴的。サンタ・マリア・デッラ・スカーラ病院やプブリコ宮殿といった公共の場所にフレスコ画を残しています。

第19室
◉イル・ヴェッキエッタ
シエナ大聖堂主祭壇のモデルやArliquiera (聖遺物を入れるための、外部を絵で装飾された家具)
ヴェッキエッタは画家・彫刻・彫金師。サッセッタやヤコポ・デッラ・クエルチャ、またフィレンツェのマザッチョやドナテッロに学びました。シエナ大聖堂の洗礼堂のフレスコ画を担当。ピエンツァ大聖堂の「昇天」も彼の作品です。また彫刻ではシエナ大聖堂のチボリウム、シエナ商館のロッジャの聖人の像など。

参照 Toscana. Guida d'Italia (Guida rossa), Touring Club Italiano, Milano 2003
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。