シエナのピナコテーカ ソドマとベッカフーミ

シエナ県
05 /25 2017
シエナの国立美術館、ピナコテーカ(絵画館)を紹介する第4弾です。
大聖堂から近い位置にあるのですが、訪れる人が少ないので静まり返っていることが多いです。
中世〜ルネッサンスにシエナで活躍した芸術家の作品が並んでいます。

今回は15〜16世紀のシエナ派が並んでいる2階の作品です。

第23室 ベッカフーミの影響を受ける以前のシエナ派
◉ピエトロ・ディ・フランチェスコ・オリオーリ「イエスの昇天」「訪問」「王座の聖母」
◉ベルナルド・フガーイ 「聖母被昇天」
◉ジャコモ・パッキアロッティ 「羊飼いの礼拝」
◉ジローラモ・ジェンガ 「ペトルッツィ宮殿のフレスコ画」

第27〜30室 ソドマとベッカフーミ
◉ソドマ
「十字架降下」1510年 シエナのサン・フランチェスコ教会から
pinacoteca si8

「円柱に縛られたキリスト」
pinacoteca si7
サン・フランチェスコ教会の修道院のキオストロから剥がされたフレスコ画

ソドマは後期ルネッサンス、マニエリスム期にかかる時代に活躍した画家です。「シエナ派の伝統的様式」に「ローマの盛期ルネサンス様式」を合わせました。ミラノ訪問でレオナルドの影響を受け、実際にこの美術館にあるソドマ作「聖家族」は以前はレオナルドの作品だと考えられていました。
モンテ・オリヴェート・マジョーレのベネディクト会修道院に、ルカ・シニョレッリの仕事を引き継いで描いた「聖ベネディクトゥスの生涯」が有名です。

◉ベッカフーミ
「シナイ山のモーゼを待つヘブライ人」1529〜30年
beccafumi
シエナ大聖堂の床モザイクのためのカルトーネです。

「三位一体」 1513年
pinacoteca si5
画家の最初の板絵。サンタ・マリア・デッラ・スカーラ病院中の礼拝堂のために描きました。
三位一体の横には洗礼者ヨハネと福音書記者ヨハネ、聖コジモと聖ダミアーノ(双子の医者の聖人)がいます。
単純化されたボリュームにはフラ・バルトロメーオの影響が、不安を強調した表現にはフィリッピーノ・リッピの影響が、流れるような柔らかさにはソドマの影響が見られます。

「聖痕を受ける聖カテリーナ、聖人ベネディクトとジローラモ」1514〜17年
pinacoteca si6
モンテオリヴェート修道院から。画家の成熟期の作品です。ペルジーノの荘厳なシンプルさを受け継いだ作品。
聖フランチェスコが聖痕を受けた時にそれを目撃したフラ・レオーネのように、カテリーナの後ろでは尼僧が奇跡の場面を見ています。手前にいるのは聖ベネディクトと聖ジローラモ。

「聖ガルガーノ」
pinacoteca si4

ベッカフーミはローマを訪問したことがあるものの、ソドマに比べるとシエナの伝統的な様式を守り続けました。「不合理かつ感情的に不安定な」中世の風変わりな作風の路線です。歪んだ遠近感、不調和な色、幻想的な景色…

第25室 16世紀シエナ派
◉ルティーリオ・マネッティ 「聖エリージョの奇跡」
◉フランチェスコ・ヴァンニ 「自画像」「無原罪の御宿り」
◉アンドレア・カゾラーリ  「聖カテリーナの神秘の結婚」
◉ヴィンチェンツォ・ルスティチ「ピエタ」

第26室
14〜15世紀の彫刻の断片が展示されています。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。