イノシシは荒れ狂う自然の力のシンボル

芸術を読み解く
06 /12 2017
古代の彫刻によく出てくる動物として「イノシシ」についてまとめて書いたことがありました。

フェドラとイッポリートと猪
エリュマントスの猪
カリュドーンの猪

なぜイノシシを扱ったテーマが多いのでしょうか?
「ヨーロッパの装飾と文様」という本によると、イノシシは
◉太陽をあらわす
◉ライオンに次ぐ聖獣
◉荒れ狂う自然の力
◉北欧では森の騎士と呼ばれる

ならばギリシャ神話の英雄がイノシシと戦って倒すという物語は、人間の自然に対する挑戦…?
体が大きくどう猛な動物であるイノシシは人間にとって自然の脅威の代表的な存在で、それを征服するという功績が英雄のシンボルだったのでしょう。

紋章学(araldica)では、イノシシには「大胆不敵」「どう猛」のシンボルであり、「狩り」のエンブレムです。
また鷲とともにローマ軍のエンブレムにも使われていました。
さらにイノシシのイメージは、古代ガリア人(中央アジアの草原から馬と車輪付きの乗り物でヨーロッパに渡来したケルト人のうち、ガリア地域に居住した諸部族)とも結び付けられています。

日本でも「猪突猛進」という言葉があります。この動物のどう猛なイメージは土地を超えて同じものなんですね。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。